2021年8月の訃報特集。千葉真一を別に書いたので、1回目は芸能関係を中心に。歌手、俳優のジェリー藤尾が8月14日に死去。81歳。日中戦争下の上海で、日本人の父と英国人の母の間に生まれた。戦後引き揚げてきたが、母の死をきっかけにグレ始め、高校を中退してジャズ喫茶などで歌い始めた。歌手としては1962年にNHKの「夢であいましょう」で歌った「遠くへ行きたい」が代表作となった。紅白歌合戦に3回出場している。
(ジェリー藤尾)
しかし、僕にとってジェリー藤尾は歌手ではなく俳優として記憶されている。鹿島茂は「昭和怪優伝 帰ってきた昭和脇役名画館」でジェリー藤尾に一章を充てている。僕も若い頃に見た60年代の映画にいっぱい出ていたというのを思い出す。「用心棒」など黒澤明作品にも出ているが、そういう作品より「偽大学生」「地平線がぎらぎらっ」「真田風雲録」などが印象深い。中でも「拳銃(コルト)は俺のパスポート」の宍戸錠の子分役は忘れがたい。容貌から「独特の脇役」という位置づけが多かったが、見た人には忘れられないと思う。
(「拳銃は俺のパスポート」、右=宍戸錠)
上方落語の3代目笑福亭仁鶴が8月17日に死去。若い人はジェリー藤尾を知らないかもしれないが、仁鶴は知ってるだろう。もっとも僕もテレビタレント、司会者としての仁鶴しか知らない。ナマで落語を聞いていない。上方の落語家は当然のことながら聞く機会が少ない。それに仁鶴の深夜放送も聞いてない。関西のラジオ局だったから。それでも60年代後半からの桂三枝(現文枝)や月亭可朝などと並ぶ仁鶴の活躍は東京でも知られていた。ボンカレーのCMもあったし。1985年から始まったNHK大阪制作の「バラエティー生活笑百科」は2017年まで毎週出演していた。この番組は定時制勤務の時よく見ていたように思う。
(笑福亭仁鶴)
俳優の辻萬長が8月18日に死去、77歳。仁鶴はふりがなを付けなくても読めると思うけど、この人は「かずなが」と読むと今回ちゃんと知った。俳優座養成所14期生。91年以後、井上ひさしの「こまつ座」の所属俳優となった。だから僕は何本も見ている。じゃあ作品名を言えと言われると、何に出ていたのかすぐには言えないけど。女優しか覚えてないので、すみません。調べると「父と暮らせば」「紙屋町さくらホテル」「兄おとうと」「夢の泪」「夢の痂」「イーハトーボの劇列車」などが出ている。映画にもテレビにもいっぱい出ているし、他の舞台にもいっぱい出たけど、やはり井上ひさし作品だろう。
(辻萬長)
能楽師の野村幻雪が8月21日死去、84歳。狂言の野村万蔵の4男に生まれながら、能楽へ移った。兄の野村萬、万作とともに、3兄弟で「人間国宝」の指定を受けた。シェークスピアの作品を基にした新作能などにも取り組んだというが、能の話となると全く判らない。名前も初めて知った次第。
(野村幻雪)
松竹の映画プロデューサーだった山内静夫(やまのうち・しずお)が8月15日に死去。96歳。作家里見弴の4男として生まれ、戦後に松竹に入社した。小津安二郎作品の製作に名を連ね、特に父が原作の「彼岸花」「秋日和」で知られる。後に松竹取締役隣、引退後に鎌倉文学館長を務めた。小津監督に関する回想なども残した。
(山内静夫)
ローリング・ストーンズのドラマーだったチャーリー・ワッツが8月24日に死去。80歳。僕はローリング・ストーンズにも、ドラムにも語れるほどの知識がないから名前と写真を載せるだけで。
(チャーリー・ワッツ)
・斎藤雅広、ピアニスト、8日死去、62歳。若くして認められ、テレビ、ラジオなどで軽妙なトークを交えた演奏で人気を集めた。
・藤島メリー泰子、14日死去、93歳。ジャニーズ事務所名誉会長。ジャニー喜多川の姉で、多くの男性アイドルを育てた。作家藤島泰輔の夫人だった。
・西脇久夫、30日死去、85歳。ボニージャックスのトップテナー。
(ジェリー藤尾)
しかし、僕にとってジェリー藤尾は歌手ではなく俳優として記憶されている。鹿島茂は「昭和怪優伝 帰ってきた昭和脇役名画館」でジェリー藤尾に一章を充てている。僕も若い頃に見た60年代の映画にいっぱい出ていたというのを思い出す。「用心棒」など黒澤明作品にも出ているが、そういう作品より「偽大学生」「地平線がぎらぎらっ」「真田風雲録」などが印象深い。中でも「拳銃(コルト)は俺のパスポート」の宍戸錠の子分役は忘れがたい。容貌から「独特の脇役」という位置づけが多かったが、見た人には忘れられないと思う。
(「拳銃は俺のパスポート」、右=宍戸錠)
上方落語の3代目笑福亭仁鶴が8月17日に死去。若い人はジェリー藤尾を知らないかもしれないが、仁鶴は知ってるだろう。もっとも僕もテレビタレント、司会者としての仁鶴しか知らない。ナマで落語を聞いていない。上方の落語家は当然のことながら聞く機会が少ない。それに仁鶴の深夜放送も聞いてない。関西のラジオ局だったから。それでも60年代後半からの桂三枝(現文枝)や月亭可朝などと並ぶ仁鶴の活躍は東京でも知られていた。ボンカレーのCMもあったし。1985年から始まったNHK大阪制作の「バラエティー生活笑百科」は2017年まで毎週出演していた。この番組は定時制勤務の時よく見ていたように思う。
(笑福亭仁鶴)
俳優の辻萬長が8月18日に死去、77歳。仁鶴はふりがなを付けなくても読めると思うけど、この人は「かずなが」と読むと今回ちゃんと知った。俳優座養成所14期生。91年以後、井上ひさしの「こまつ座」の所属俳優となった。だから僕は何本も見ている。じゃあ作品名を言えと言われると、何に出ていたのかすぐには言えないけど。女優しか覚えてないので、すみません。調べると「父と暮らせば」「紙屋町さくらホテル」「兄おとうと」「夢の泪」「夢の痂」「イーハトーボの劇列車」などが出ている。映画にもテレビにもいっぱい出ているし、他の舞台にもいっぱい出たけど、やはり井上ひさし作品だろう。
(辻萬長)
能楽師の野村幻雪が8月21日死去、84歳。狂言の野村万蔵の4男に生まれながら、能楽へ移った。兄の野村萬、万作とともに、3兄弟で「人間国宝」の指定を受けた。シェークスピアの作品を基にした新作能などにも取り組んだというが、能の話となると全く判らない。名前も初めて知った次第。
(野村幻雪)
松竹の映画プロデューサーだった山内静夫(やまのうち・しずお)が8月15日に死去。96歳。作家里見弴の4男として生まれ、戦後に松竹に入社した。小津安二郎作品の製作に名を連ね、特に父が原作の「彼岸花」「秋日和」で知られる。後に松竹取締役隣、引退後に鎌倉文学館長を務めた。小津監督に関する回想なども残した。
(山内静夫)
ローリング・ストーンズのドラマーだったチャーリー・ワッツが8月24日に死去。80歳。僕はローリング・ストーンズにも、ドラムにも語れるほどの知識がないから名前と写真を載せるだけで。
(チャーリー・ワッツ)
・斎藤雅広、ピアニスト、8日死去、62歳。若くして認められ、テレビ、ラジオなどで軽妙なトークを交えた演奏で人気を集めた。
・藤島メリー泰子、14日死去、93歳。ジャニーズ事務所名誉会長。ジャニー喜多川の姉で、多くの男性アイドルを育てた。作家藤島泰輔の夫人だった。
・西脇久夫、30日死去、85歳。ボニージャックスのトップテナー。