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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

どれがぼくかわかる?

2005-11-18 16:36:33 | ひらきよみ(読み聞かせ)

 今日は「読み聞かせ」のある金曜日。1年生の教室へ行ってきました。
読んだのはこの本、 『どれがぼくかわかる?』 です。

 すこし前に、山猫編集長が紹介している記事で知り、どうしても読んでみたくなり、
図書館で探しました。


 やさしいクリーム色と、鮮やかなグリーンが、交互に地の色に使われていて、
そこに、動物が黒くはっきりとしたふちどりで(そうでない動物もありますが)、
生き生きと描かれていきます。その動物に「なる」のは、主人公のウィリアム。

 こんなふうに、ウィリアムはおかあさんに尋ねます。

  「もしも ぼくが うまに なったら、どれが 
   ぼくか わかる?」
  「もちろんよ。」おかあさんは こたえました。

  ウィリアムは うまの いる のはらへ 
  でかけました。
  ウィリアムは うまに なって、みんなと いっしょに 
  あそびました。

 
大好きな赤い帽子をかぶっていたので、うまになっても、ウィリアムはすぐに
みつけられてしまいます。スカンクになった時も、こひつじになったときも、
おかあさんには、すぐにウィリアムがわかります。

  「みつかった」

 
どの動物になったページも、ウィリアムのその一言は同じです。

(みつかった)→(みつかっちゃった!)→(おかあさんがみつけてくれた)→
(みつけてくれてよかったあ)・

 すぐに見つけてもらったことの喜びと、見つけられたことへの安心がその一言に
凝縮されているのがわかります。おかあさんなら、すぐに見つけてくれるという信頼と、
おかあさんの、力強い返事があるからこそ、ウィリアムは動物になれるのですね。

  「もしも ぼくが ひつじに なったら、どれが 
   ぼくか わかる?」
  「わかるわ。」
  そこで ウィリアムは ひつじに なって、
  みんなといっしょに あそびました。

どの動物に「なる」前も、必ずお母さんが「わかるわ」と言うのを聞いてから、
動物になっているところが、子供の気持ちをよく表わしていると思いました。
(母として、この「わかるわ」の一言を大切にしようと思います)

 
 さて、1年生のクラスで読んでみると・・・
ページをめくるたびに大騒ぎ。すぐにウィリアムを見つけてしまうのです。それはまあ、
ウィリアムが見つかりやすい目印をつけているから、しかたがないのですが。中でも、
一番クラスのみんなが喜んだのは、下の写真の「犬になったウィリアム」でした。



コメント (8)
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