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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

ぬくぬくのしあわせ

2005-11-17 15:15:20 | 好きな絵本

 ブログをはじめてから、もうすぐ5ヶ月。
 自分の知らない絵本、読んだはずなのに忘れている絵本、懐かしくなって
また読みたくなってしまった絵本・・・。日々いろいろな方のページを訪れては
よい刺激をたくさんいただいて、新たな喜びを見つける忙しい日が続いています。
(もしも毎日の生活がつまらない、退屈している、という人がいたら、
絵本を読めばいいのにー、と声を大にして言いたいです)

 まあ、そんな私の毎日ですが。先日、わくわく本の中で海五郎さんが、
この本を紹介していました。

てぶくろ―ウクライナ民話

 てぶくろ   ウクライナ民話

    エウゲーニー・M・ラチョフ 絵
    うちだ りさこ 訳

    福音館書店



 これは、「お話は知っているけれど、きちんと読んだことがない絵本」でした。
早速図書館で借りてきて読んでみると・・・なるほど、とてもおもしろいのです。
次の次くらいの「読み聞かせ」(2年生のクラス)にいいかも、と思いながら
なにげなく、ふとんの枕もとに置いておきました。

 ところで、小学3年の私の娘。寝る前には自分で本を読むようになり、
「母と子の絵本タイム」は終わってしまったのね、と寂しく思うこの頃でしたが。
ここ数日、なんか本読んで、と言ってくるではありませんか。

 そしてゆうべ、
『てぶくろ』を読んでみました。
私がきちんと読んだことがなかったように、娘にとっても「目にはしたことが
あるけれど、よく知っているわけではない絵本」でした。

 
 森の中で、おじいさんが落としたてぶくろを、最初にねずみが見つけます。
 「ここで くらすことに するわ」
と言って、てぶくろの中へ。つぎにかえるがやってきて、いれて、と
頼みます。3番目に来たのは、うさぎです。うさぎとのやり取りはこんなふう。

 「だれだい、てぶくろに すんでいるのは?」
 「くいしんぼうねずみと ぴょんぴょんがえるよ。
  あなたは?」
 「はやあしうさぎさ。ぼくも いれてよ」
 「どうぞ」

 ここで娘はすかさず、つっこみます。
「自分で足が速いって言う? ふつう言わないでしょっ」
4番めのきつねに対しても、同じくつっこみ。「自分で自分をおしゃれだって」

 そっか。3年生にはそういうふうに映るのね、と思う私。

 それでも、おおかみが出てくると、つっこんでばかりいた娘がちょっと
「身構える」のがわかりました。今までの経験上、おおかみは「こわくて」
「わるもの」が多いですから。

 でも、おおかみも無事にてぶくろの中におさまります。

 次に来たのはパイプをくわえたいのしし。
「えー、これはもう入れないんじゃない」と娘。てぶくろの中はすでに満員です。
ページをめくると、なんと今度は大きな熊が立っていました。
「もう入れるところないよね?」と心配そうな響きさえ、ちょこっと混じる娘の声。
 
 てぶくろは いまにも はじけそうです。

熊が無事に、てぶくろにおさまったところの絵を、私たちは見ることができずに、
お話は終わってしまいます。おじいさんが、落としたてぶくろを探しに戻ってきたからです。


 てぶくろの中に、動物の毛がついていないかな?

そう言ったあと、娘は「っていうか、すっごい小さい熊なわけ?」と
くすくす笑っていました。

おじいさんが拾ってはめたてぶくろは、動物たちの体温で、ぬくもっていたでしょうね。
寄り添って眠る、私と娘のおふとんの中も、まけずにぬくぬくしてました。

 
 
   
  


コメント (10)
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