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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

卒業おめでとう

2006-03-23 11:30:12 | 想うこと

 今日はあいにくの空模様ですが、娘の通う小学校や、隣のS市の小学校でも卒業式が行われています。

 私の妹の長女も、今日が卒業式。今頃、歌をうたったりしながら、涙ぐんでいるのでしょうか。式に参列している妹は、まちがいなくもう泣いていると思います・・・。


 先日、今年度最後の読み聞かせで6年生のクラスに行った時、ちょっとした行き違いがあって、パートナーのAさんが、読み聞かせ開始の時間に間に合いそうもありませんでした。そういう時に限って、私は『ラチとらいおん』1冊きりしか持ってなくって、余ってしまう時間をどうしよう?と慌て始め・・そして、別のクラスに入る方から、急遽、詩の本を借りて読むことにしたのでした。

 『ラチとらいおん』を読んだ後に、 幼い子の詩集パタポン〈2〉 の中から、まど・みちおさんの「朝がくると」を読み、谷川俊太郎さんの「ぼく」を読み、そして最後に、同じく谷川さんの「おおきくなる」を読みました。6年生は、どんなことを思って、聞いていてくれたかわかりませんが、そのクラスの担任の先生が、「最後に読んでもらった詩は、今の君たちにぴったりの詩でした。もう一度ありがとうと感謝の気持ちを伝えよう」とおっしゃってくださいました。

 ゆうべ、妹の長女(=姪のAちゃん)宛てに書いた手紙にも、その詩をそのまま書きました。

   
      おおきくなる        谷川俊太郎

   おおきくなってゆくのは
   いいことですか
   おおきくなってゆくのは
   うれしいことですか

   いつかはなはちり
   きはかれる
   そらだけがいつまでも
   ひろがっている

   おおきくなるのは
   こころがちぢんでゆくことですか
   おおきくなるのは
   みちがせまくなることですか

   いつかまたはなはさき
   たまごはかえる
   あさだけがいつまでも
   まちどおしい


 
この詩を、姪のAちゃんに贈るなら、次の詩は、私の妹のHちゃんに贈りたいなあと思います。


      あかちゃん       まど・みちお

   あかちゃんが おなら した
   ことりが ないたみたいに
   あのまま とっておきたかったね
   おかあさん
   おとうさんが おかえりまで
   あかちゃんが いつか
   およめさんに なる ひまで

   あかちゃんが あくび した
   おはなが さいたみたいに
   あのまま とっておきたかったね
   おかあさん
   おとうさんが おかえりまで
   あかちゃんが いつか
   おばあさんに なる ひまで

 
 
ここまで書いている間に、雲がきれ薄日が射してきました。
「Aちゃん、Hちゃん。小学校卒業、ほんとうにほんとうにおめでとう。」

コメント (12)
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