黄花コスモスが咲いていました。まだまだ、暑いけれど、秋の気配。
今夜は20世紀梨と巨峰を食べました。
20世紀と言う響きに期待と希望を寄せた時代がありました。
1800年後半から始まった無調性音楽は、20世紀に全盛を迎えました。20世紀は科学の目覚しい進歩の時代でした。世界の一部の国では、飢餓を克服し、いくつかの深刻なウィルスを押さえ込み、物資がいきわたりました。また、世界大戦の世紀でもありました。2度の世界大戦、それに続く冷戦。戦争は大量破壊の時代を迎え、世界は世界を破壊する兵器を持ちました。
人類の叡智を単純に信じられた時代も終わりました。人は弱くて強い。ちっぽけな欲望や、野心、プライド、保身のために、あらゆる蛮行をし、世界を破壊するかもしれない。そのことをがけっぷちまでいき、目の当たりにし、何とか踏みとどまった時代でもありました。
こういう時に、従来の調和の音楽がもう意味がなくなったように感じられたのは、ある意味当然だったのかもしれません。
腹をえぐるような、不協和音。小節線さえ意味がなく、美しいメロディーを期待した聴衆は裏切られ、音楽の作り出す、奇妙な空間に投げ出される。そのうち、これが世界だとわかってくる。調和のないカオス、一瞬たりとも安定することなく、動き続ける社会。翻弄される個人。
このカオスを見つめ、とことん扱おうとチャレンジした時代だったのかもしれません。
興味深い時代です。