「マダムと泥棒」('55)のリメーク。舞台をロンドンからアメリカ南部に移したり、泥棒たちの人種が白人だけでなく白黒黄一通り揃ってたり、マダムが俄然パワフルになってたりといった違いはあるが、良くも悪くも劇のフォーマットが堅くて、全体に前作の取り澄ました雰囲気を壊しているが、相当いじってもつまらなくはならないがそれほど違った感じにもならない。マダム役のイルマ・P・ホールがカンヌで審査員特別賞受賞というのは、オリジナルのケイティ・ジョンソンとは別のマダム像を作ったからということか。あれが決定版という印象はあまり変わらないが。
(☆☆☆)
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