prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「死霊のはらわた」(2013)

2013年05月10日 | 映画
山小屋に集まった女三人、男二人の若者たちが「死者の書」という本に書かれていた呪文をとなえたら悪霊が復活してつぎつぎととりついていく、という大筋はオリジナルと同じ。

本の内容と実際の復活のプロセスとが整理されてシンクロしていくところ、ただ仲間が集まったのではなくドラッグ中毒の女の子を薬と手を切らせるという目的がある、といった脚色がなされて、構成的にはオリジナルより緊密になったといっていいだろう。

だいたい無名の出演者を使って誰が次に悪霊に憑依されるのか、誰から死ぬのかわからないようにするのは常道だが、そのあたりにも一ひねりされている。強引な感は否めませんが。

縦書きの文字が混ざるとなんだか日本語みたいに見える。
鉄条網のような木の枝にひっかかって動けなくなった女の子の股間に、オリジナルだと木の棒が打ち込まれるのだが、ここでは触手のような蔓が潜り込んでいくあたり、日本製エロアニメみたい。

オリジナルではチープであるがゆえにグロ描写が生っぽかったのを、ずいぶん金と手間をかけて改めて生っぽく作るのに腐心している印象。
炎上や文字通りの血の雨などのスペクタクルや、オリジナルの続編の要素を持ち込むあたりもぬかりない。

オリジナルで主演したブルース・キャンベルは今ではテレビの「バーン・ノーティス」で誰かと思うくらい太って白髪になって登場しているけれど、ここではプロデューサーを兼ねてさらに顔見世的に登場。どの程度ありがたみがあるのか、微妙だけれど。
オリジナルの原題はThe Evil Dead、これはEvil Dead。
(☆☆☆★)

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