新人ドミニク・セッサ(2002.10.25生)がちょっとサム・シェパード似のオオカミ顔で野性味とナイーヴさを併せ持っていて、注目に値する。
「シャイニング」ばりに雪に降りこめられた大きな校舎の一部でしか暖房をかけていないという設定で、一度にではなく段階的に登場人物が減っていくあたりが上手い。
「いまを生きる」を思わせる男子校で調度など70年から71年にかけてのレトロ色が入っている。ベトナム戦争で息子を亡くしたダヴァイン・ジョイ・ランドルフの姓がLamb(仔羊)というのがなんとも皮肉で象徴的。
デジタル撮影でフィルムのテイストを出すのに選んだ技法(公式サイト所収)が面白い。
人を罵倒するのに「おまえは人の形をした陰茎癌だ」という表現は初めて見たわ。