キャストを見ると、カミーユ・ラザが双子の姉のクレール、映画初出演のメラニー・ロベールが妹ジャンヌを演じたとある。
姓が違うから本物の双子ではないらしいが、どう見ても同じ顔をしている。「ソーシャル・ネットワーク」に出てきた双子は一人の俳優を二人分合成して増やしたのではなく、ひとりの俳優の顔をもうひとりの俳優にマスクよろしくデジタル合成で被せて作ったというが、その伝だろうか。
ときどきどっちがどっちなのかわからなくなる。
監督のフレデリック・ポティエとバランタン・ポティエは父子だという。
父親が星一徹ばりに自分が水泳で達成できなかった世界のトップクラスに娘たちがピアノで達するのを要求するというのは、父親がピアノに挑戦していて挫折したわけでないから期待のかけ方がずれている気がするし、割とあっさり引き下がるのもモヤモヤする。
実際の双子はどうだったのだろう。
双子ならではのピアノというと連弾による演奏を期待するのだが、二台のピアノを使うので並んで弾く格好にはならず、互いの演奏に距離ができることになる。画としての収まりはいいが。