prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「第三夫人と髪飾り」

2020年06月27日 | 映画
非常に端正な美しさに貫かれた映画。

一つ所に何人も夫人を置く、大奥みたいな設定なのだが、女性同士の嫉妬や競い合いといったどろどろがなく、あくまで清冽なのはありふれた発想だが、監督が女性のせいか。

何度も蚕がアップになり、蚕という虫は人間の世話がなければ生きていけないのだが、ここでの女性たち(子供や世話役の年を食った女性も含む)のメタファーのようでもある。
そこから出ていく少女をラストに置いている。

漢字を使っているところといい、服装といい、ベトナムがもともとかなり中国文化圏であることをうかがわせる。





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