先日ノーベル賞の受賞者が発表され、6年ぶりに日本人が同賞を受賞した事が今話題に上がっていますが、素粒子物理学の発展に大きく貢献した事で評価され、ノーベル物理学賞を受賞した3人の内、2人は大学等の研究機関を改組・統合した大学共同利用機関法人「高エネルギー加速器研究機構」(KEK)という組織に属しており、同機構は日本でも有数の研究学園都市として知られるつくば市内に研究施設を構えています。
数日前にMAKIKYUがつくば方面へ出向いた際にも、KEKの前を通る機会があったのですが、その時に乗車した路線バスが、関鉄パープルバスの下妻駅~つくばセンター(TXつくば駅)間を結ぶ路線(一部は更に学園並木まで運行)で、MAKIKYUが同社のバスに乗車するのは先日が初めてでしたが、KEKのHP上でも、同施設へのアクセス交通機関の一つとして取り上げられています。
この路線は関鉄常総線とTX(つくばエクスプレス)の両鉄道路線間を結ぶ路線の一つで、決して本数も多いとは言えませんが、概ね1~2時間毎に運行されており、下妻駅を発着するバス路線の中では、土浦発着の次に本数が多い路線となっています。
(かつては結城方面へ向かう路線などもありましたが、路線の相次ぐ縮小・廃止で、現在下妻駅を発着する路線バスはかなり少なくなっているのが実情です)
同線の一部は、折り返しで石毛駅~つくばセンター間の便に充当されており、この3路線は関東鉄道本体から下妻営業所を分離した関鉄パープルバスにおいては、重要度の高い路線にもなっています。
とはいえ自家用車利用が浸透した地域であるだけに、MAKIKYUが昼間にこの路線に乗車した際は、下妻市内では他に乗客の姿がなく、筑波山を車窓に望みながら暫く走り、今話題となっている「高エネルギー加速器研究機構」(目の前に同名のバス停が存在しており、非常に印象的な停留所名という事もあって鮮明に覚えています)を過ぎて、大穂庁舎辺りから乗客の姿がボチボチ…という状況でした。
この路線の運賃は下妻駅から乗車すると、大穂庁舎辺りで運賃は700円近くにまでなるものの、720円で運賃が打ち止めとなる事もあって、つくばセンター到着時には運賃表示器の若番は「720」の数字がズラリと並ぶ様が印象的でした。
またMAKIKYUが乗車した便に充当され、少し前の関鉄では最もポピュラーな存在、今でもパープルバスをはじめ、関鉄では多数が活躍するいすゞ製中型車でも充分過ぎる程でしたが、この車両は関鉄の自社発注車では比較的よく見られ、中ドアから後部がロングシートの座席配列となっている車両であると共に、首都圏では最近乗車機会が少なくなった床が板張りの車両で、茨城県は排ガス規制対象外という事もあって、この様な車両が今も多数活躍しています。
しかもつくばセンターと言えばTX開業のお陰で秋葉原から快速列車で45分、北千住からは僅か35分程度で行ける所であるだけに、東京都心から1時間足らずで、この様な車両に遭遇する機会が度々あるのは嬉しいものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方もTXなどでつくば方面へ足を伸ばされる機会がありましたら、今話題の「高エネルギー加速器研究機構」の車窓観光(施設内は基本的に一般公開されていない模様です)も兼ねて、下妻駅~つくばセンター間を走る関鉄パープルバスに揺られてみては如何でしょうか?
写真はMAKIKYUが乗車したバスとその車内、つくばセンター到着時の運賃表示と筑波山を望む車窓のワンシーンです。