「MAKIKYUのページ」では最近、北近畿タンゴ鉄道(KTR)の特急用車両に関する記事を取り上げましたが、MAKIKYUが先月KTRに乗車した際は、特急列車や特急用車両を用いた快速列車以外に、一般車両を用いた普通列車にも乗車しています。
その中でもKTRが宮津線をJRから引き受ける前から運行していた宮福線は、宮津線引き受け前は宮福鉄道と名乗っており、現在でも同線の普通列車の大半は、約20年前の宮福鉄道発足時に導入された気動車が用いられています。
宮福鉄道発足時に導入された気動車は、MF100形とMF200形の2形式があり、MFは「宮(Miya)」と「福(Fuku)」から1文字づつ取ったものですが、KTR発足後もこの2形式は宮福線専用車という位置づけもあるのか、MFの形式名はそのままとなっています。
(他のKTR車両は、KTR○○形と名乗っています)
この両形式は車体長16m程度の小柄な軽快気動車で、両者は外観も同一ですが、MF100形は緑色、MF200形は赤色と塗装が異なっており、車内もMF200形はイベント用車両と言う位置づけで製造された事(特急車両がゴロゴロしている現在のKTRでは、普通用車両で特にイベント用車両を用意する必要性は乏しいですが…)もあって、やや高級な造りとなっているなど、若干の差異が見受けられます。
両者は運用上の区別もなく、実質的にほぼ同等の車両と言えますが、その車内は廃車発生品ながらも、2+1配列で回転式リクライニングシートが並んでおり、この座席は当初、普通列車にしては極めて豪華な設備と話題を呼んだ程ですが、KTRではその後の普通列車用車両(宮津線用のKTR700/800形)でも転換式クロスシートを採用しており、KTRのサービスレベルの高さを感じさせられるものです。
ただ豪華な設備を誇る車両とはいえ、20年も使い続けるとさすがに老朽化も進行して来る事もあり、最近になって更新工事が始まっています。
MAKIKYUが宮福線の普通列車に乗車した際、やって来た車両がこのMF200形更新車両だったのですが、この車両は内装の化粧板や座席モケット張替えだけに留まらず、外観も扉部分を従来は無塗装(銀色)としていたモノ(首都圏の西武線などを連想させられますが…)を、黄色く塗装しているのが大きな特徴となっています。
そのため外観を見ただけでも、更新車両である事を一目で見分けられる様になっており、一般への周知にも役立ちそうな反面、この新たな装いは好みが分かれそうですが、これでまだ暫くは活躍が見込まれ、宮福線の主として今後も末永く活躍する事に期待したいと感じたものです。