来る23日には大宮でJR東日本のイベントが開催され、その際には「四季彩」と呼ばれる観光向け車両も登場する事が告知されていますが、MAKIKYUは先月末に奥多摩・小菅方面へ出向くのに青梅線に乗車した際、この車両にも乗車する機会がありましたので、取り上げたいと思います。
(さほど遠くない所を走っており、その気になればいつでも…という事もあってか、MAKIKYUの「四季彩」乗車は先月が初めてでした)
「四季彩」はつい最近まで中央線快速電車で多数が走り回り、最近ではE233系導入によって同線では風前の灯とも言える状況になっているオレンジ1色の201系電車(オレンジ色の201系自体は、大阪環状線などでは嫌でもその姿を目にする程ですが…)を改造した車両で、4両1編成のみの希少な存在となっています。
この車両は観光列車としてだけでなく、訓練車を兼ねているのも特徴で、稀に予備車として平日でも使用される事もありますが、基本的には土休日の青梅線青梅以遠の山岳区間を走る普通列車の一部に充当(充当列車は予め決められており、時刻表にも掲載されています)されています。
(青梅線普通列車以外にも、四季彩を用いた臨時列車が時折設定され、この場合は青梅線以外の路線で運行される場合もあります)
「四季彩」という名称の通り、4両編成で四季それぞれのデザインを施した彩豊かな装いとなっており、登場当時は各車両毎に異なる塗装となっていたのですが、現在では各車両が白に青ラインの塗装で統一され、車体に貼り付けたステッカーを号車毎に変える事で、4両で四季を表現したものに改められています。
4扉ロングシートの既存通勤型車両を改造し、観光向け車両に転用したのは異例と言えますが、この車両は展望性の向上を図る目的などで、側面は片側だけ窓枠などを交換しており、窓枠を交換した側の側面は、窓周りが最近のJR東日本新系列を思わせる雰囲気となっています。
2連の2枚窓→大きな1枚窓に交換された事で、車内からの展望性が大きく向上しており、個人的には体質改善工事施工車両を連想してしまいますが、展望性を考慮した観光向け車両だけあって、戸袋窓は埋められていないのも特徴です。
ただ窓枠を交換していない側の側面を見ると、塗装以外は原型とさほど変らず、車両の左右で外観が大きく異なる車両となっています。
この様な車両は片側に通路を配する寝台車をはじめ、観光向けに特化した車両とも言える伊豆急「リゾート21」など、国内でも幾つかの事例がありますが、4扉の通勤型車両でここまで両側面の姿が異なる車両は他に思い当たらず、極めて異色の存在と言えます。
また外観だけでなく、車内も極めて異色の車両なのですが、その様子に関しても近日中に続編として記事を公開したいと思います。