つい先日MAKIKYUは、残存していた期限迫る青春18きっぷ(10日が使用期限でした)を使い、JR西日本エリア某所まで出向いていました。
(ここ数日更新がなかったのも、この旅行が大きな要因です)
先日の旅行に関してはまだ整理が出来ていない&先月の旅行に関しても取り上げたい事はまだまだ…という状況ですので、今日は先月紀伊半島を訪問した際に乗車した、JR西日本の113系きのくに線用ワンマン車に関して取り上げたいと思います。
113系は国鉄時代に直流電化区間用の近郊型電車として大量に導入され、JR化の際には本州3社に継承された車両ですので、お馴染みの方も多いと思います。
近年ではJR東日本→JR四国への譲渡などもあったものの、老朽化や新系列車両の導入などで大幅に数を減らしており、JR東海では既に全廃、JR東日本でも現在は千葉地区だけに残っている車両もあと数年という状況になっています。
ただJR西日本では、かなり大規模な改修工事を施した車両も多数あり、まだまだ活躍が期待できそうな状況ですが、大規模な改修工事を施した113系の中でも、異端と言える存在の一つが、今日取り上げるきのくに線用ワンマン車です。
この車両は2002年にきのくに線(紀勢本線)の御坊~紀伊田辺間の普通列車を、朝夕の一部を除いて和歌山方面の列車と分断し、ワンマン運転を行うために改造されたものです。
JR西日本の113系や、同系と比較的類似した115系は、近年ローカル線区用に2両の短編成に改造したワンマン運転用車両が多数存在しており、その中には中間車の先頭車化改造を行い、原型とは大きく異なる風貌が話題を集めるゲテモノ異端車が幾つも…という状況です。
きのくに線ワンマン用の車両もその一つで、前面は通勤型の103系を連想させる非貫通型で、他の113系には見られない独特な風貌となっています。
その上113系ではこの車両のみとなっているオーシャンブルーのきのくに線塗装(他に105系や117系などで、この塗装の車両が存在しています)を纏っている事や、先頭車は両側共に原型と大きく異なる形状となっている事(異様な前面形状となっている113・115系のJR西日本の改造車各種では、片側は原型となっている車両が大勢を占めています)など、JR西日本のゲテモノ改造車各種の中でも、非常に際立つ存在と言えます。
またJR西日本の車両事情にある程度詳しい方であれば、この車両は通称N40と呼ばれる大規模な延命工事を施した車両である事が、見た目からお分かり頂けると思いますが、こちらは原型とは大幅に変化した外観とは裏腹に、車内設備は化粧板などを張り替えてイメージチェンジしているとはいえ、ほぼ原型のままのセミクロスシートとなっています。
(それでも一部のロングシートが撤去され、機械類を収める箱が設置されているなど、良く見ると差異もあるのですが…)
そのため車内はワンマン化改造やトイレ設置(元々トイレのない中間電動車からの改造ですので…)などを除くと、同じきのくに線でも主に御坊以北で活躍する113系のリニューアル車などに比べ、設備的に見劣りが否めないのも事実です。
それでも新宮方面から普通列車を乗り継いで北上したMAKIKYUとしては、紀伊田辺以南の普通列車で運用しており、オールロングシートで高速走行時の走行音(元々高速運転を行わない線区で運用する事を前提とした車両ですので…)が凄まじく、後に改造で取り付けた冷房も簡易型故に利きも今一つ…と、全体的に芳しくない印象を受けた通勤型電車・105系に比べると、はるかに快適に感じたものでした。
きのくに線の御坊以南を走る普通列車は基本的に2両ワンマンというのであれば、いっその事紀伊田辺を境に車両運用を分断せず、113系のワンマン車追加改造(JR西日本には113系が多数残存しており、その上今後JR東日本で比較的状態の良い後期車に多数の廃車が見込まれる現状では、種車は幾らでもあるはずです)を行い、長距離乗車には難のある紀伊田辺以南の105系を他線区へ転用→老朽105系の取替えでも出来ないものかと感じたものです。
また御坊~紀伊田辺間の普通列車は昼間2本のワンマン車を運用し、ピストン運行を行っており、入出庫の関係で早朝の日根野発と、深夜の日根野行きが1本だけ存在する他は、基本的にこの運用に専属していますので、御坊~紀伊田辺間のみを運行する普通列車を狙えば、大抵この車両を捕獲する事が出来ます。
しかし2運用に対して2両2編成のみの存在で、現段階では予備車が存在しません(これもワンマン車追加改造で、同じく普通列車の2両ワンマン運転を行っている紀伊田辺以南との車両運用共通化を行えば、解決できそうな事ですが…)ので、検査やトラブルが生じた際などは、主に御坊以北で運用される113系4両編成が代走(この場合はワンマン運転を行わず車掌乗務)します。
MAKIKYUが紀伊田辺で御坊行き普通列車に乗車しようとした際には、ワンマン車狙いだったにも関わらず、4両編成による代走が行われており、1本見送って後の列車(約1時間待ちになり、その際の時間潰し(?)に関しても後日取り上げたいと思います)に乗車した程で、珍車狙いで御坊や紀伊田辺を訪問したにも関わらず運悪く…という事もありますので要注意です。
写真は113系きのくに線用ワンマン車の異様な外観と、その一方で設備はほぼ存置された客室、この車両ならではの特徴とも言える運転席背後の様子です。
きのくに線ワンマン運転用に改造された113系は、ご指摘の通り主に御坊以北で活躍する113系N40工事施工車などに比べると、車内設備の面では見劣りが否めませんね。
ただ短編成ワンマン運転で乗降口付近の空間を確保する事や、短区間での一時的な混雑に短編成で対応する事などを考えると、車内設備は現状のままの方が妥当かも知れません。
紀伊田辺での普通列車の運転系統分断に関してはご指摘の通りで、こちらも余り感心していませんが、紀伊田辺以南の105系ワンマン車は2時間以上の長時間乗車にはどう考えても不適と言わざるを得ませんので、この113系ワンマン車の追加改造で御坊~紀伊田辺間との車両共通化&分断解消にも期待したいものです。
また113系ワンマン車の追加改造が厳しいのならば、105系淘汰は持て余し気味の117系の下関地区追加転用→舞鶴線転出車の転用でも良いかもしれません。
暫くは奥へ積めるマナー指導で何とかするらしいみたいですが
高校の学区制廃止の影響でしょうか
進学校志向で田辺高校に行く子が増えたのも混雑に拍車をかけているのでは
HN記入がありませんので、次回以降HNの記入をお願い致します。
ところできのくに線の御坊~紀伊田辺間普通列車ですが、同区間は紀伊田辺以南と同じく2両ワンマン主体となっていますので、車両数が充足できるのであれば紀伊田辺で分断せず、御坊以南のローカル列車運用を統一するのは悪くないと思います。
ただ紀伊田辺以南で運用されているロングシート車(105系)は、設備的に長時間の乗車には不向きで、特急の運行本数が少ない為に必然的にこの車両への長時間乗車を強いられる事例も少なくないかと思いますし、おまけに夏場の冷房能力にも問題があり、性能面でも消費電力が大きい旧式車両であるなど、多少の更新は行っていながらも余り芳しくない車両ですので、この車両を長く使い続けるのは難ありと感じます。
また恐らく田辺地区で最も問題になっている列車は、日根野からのワンマン車両送り込みを兼ねた朝ラッシュ時に紀伊田辺到着となる列車かと思いますが、この列車はできる事ならばクロスシートでも通路幅が広く、ドア付近への混雑偏重対策にも有用な223/225系(関空・紀州路快速などで使用)の4両編成で運行できれば…と感じます。
多数の不採算路線を抱え、アーバンネットワークでも競合路線を多数抱えるなど、本州のJR他社に比べると厳しいJR西の状況を踏まえると、節電で旧式車両取替えに対する政策的なバックアップでもない限りは、旧式車両をだましだまし使い続ける可能性が高そうですが…
ついでに、御坊~新宮間で運用車両の統一を図り、予備編成が無いという共通の欠点を抱える105系3扉車と合わせて、近い将来置き換えがあっても不思議ではないと思います
御坊~紀伊田辺間ワンマン運用(113系改造車2両)は、予備編成なしフル運用のため、4両編成による代走を目撃した事もあり、紀伊田辺以南の普通列車も基本的には2両ワンマン運転ですので、両者の運用共通化を行わない方が不思議な気もします。
(現状でもワンマン車の複数編成併結運用さえなければ、混用でも問題ない気もしますが…)
また105系ワンマン車も、他地区から転用すれば確保できますので、同編成の車端部分にボックス席設置→長距離客への配慮(車端以外はロングシートのままで、混雑対応やワンマン運転時の流動にも配慮)ができるのであれば、個人的には御坊以南を105系で統一しても…と思います。
ただ105系は古い上に電力使用量が大きく、高速走行にも適さないなどの難点がありますので、できる事なら新車かもう少し程度の良い車両の転用ができれば理想的なのですが…