先日「MAKIKYUのページ」では、韓国慶尚北道・栄州(Yeongju)市にある栄州駅に関して取り上げましたが、MAKIKYUが2月に「慶北観光 循環テーマ列車」乗車目的で栄州へ向かう際には、ソウル市内の清凉里(Cheongnyangni)駅から中央線列車(セマウル号)でアクセスしたものでした。
その際には直接栄州駅まで列車でアクセスした場合、結構な待ち時間が発生する事から、栄州市内にある一つ手前の停車駅・豊基(Punggi)で下車し、そこから栄州市の市内バスを利用して栄州市内中心部へ向かったものでした。
(写真はKORAIL豊基駅・この駅を利用する非居住外国人はかなり少ないかと思います)
栄州市を走る市内バスも、豊基方面は市販時刻表の市外バス(都市間バス)項目にある、豊基市外バスターミナルの項にも「栄州-豊基間 市内バス随時運行」と記されていた程ですので、そこそこの本数がある事は事前に察しており、現に豊基駅前で市内バスを待っていたら、10分位で栄州市内中心部へ向かう市内バスがやって来たものでした。
一応念の為に乗務員氏に確認すると、栄州の発音は外国人には結構難しい発音なのか、聞き返された程でしたが、無事バスに乗車したら30分も経たずに市内中心部に入り、その間には何台かの市内バスとすれ違っていますので、運行本数もそこそこ確保されている様です。
運賃も割安でT-money(ソウルなどで発売しているIC交通カード)も利用でき、日本の地方を走る路線バスの様に、運賃が何処まで上がるのか気にする事もなく、気兼ねなく利用できるのは有り難いものですが、韓国では他の地方でも大抵この様な状況です。
この事もKORAILが地域交通に余り力を入れず、大都市圏以外の旅客輸送は専ら都市間輸送に特化している要因かと思うと、バス大国ならではの利便性自体は歓迎できるものの、複雑な心境になります。
ちなみに豊基方面からの市内バスは、市外バスターミナルなどを経て栄州旅客が終点となり、栄州駅まで直接行かないのですが、この栄州旅客はバス会社車庫となっており、係員に一言断った上で車庫内や停車しているバスも撮影できたものでした。
車庫の雰囲気などは、ハングル表記や停車している車両の車種を除くと、日本と割合似ている気がしますが、バスの系統・行先表示でプレートを用いているのは地方のバスならではと言った趣きを感じます。
(韓国でも市内バスの運行本数や台数が多いソウルや釜山などでは、市内バスは大抵系統固定となっており、特定系統のステッカーを貼ったバスが大半を占めています)
栄州市HPでは、この栄州旅客を「市内バスターミナル」とも案内しており、栄州市の郊外へ向かう市内バスは、この栄州旅客を起点にしている系統が多い様です。
ただこの栄州旅客からは、栄州駅へ直接向かう市内バスは余り出ていない様で、MAKIKYUは車庫の様子を視察した後、来た道を戻る形で一つ先のバス停「クソン5ゴリ」まで歩き、ここでバス待ちをしている乗客に栄州駅へ向かうバスが来るか聞いたら、大丈夫との事。
そしてクソン5ゴリバス停でバスを待っていると、程なくやって来た市内バスで大丈夫との事で、バス停で尋ねた乗客と共にバスに乗り込み、栄州駅まで向かったものでしたが、T-moneyでの利用では同一バス停での乗継でなくても時間内なら乗継OKの様で、この乗り継いだバスの運賃追加額が0だったのは有り難い限りでした。
(クソン5ゴリ~栄州駅間は多数の系統が走っており、他に市外バスターミナルからもそこそこの本数がある様ですので、豊基方面から
市外バスを利用して栄州駅へ向かう場合、栄州旅客を視察したいのでなければ終点まで行かず、途中で乗り換えた方が賢明かと思います)
韓国の市内バス乗車回数は、一応3桁に達しているMAKIKYUでも少々手間取った程ですので、地理不案内な状況で栄州駅から市内バスで栄州旅客へ向かうとなると、韓国語の分からない外国人旅行者(特にハングルが読めない場合)には少々厳しいかもしれません。
車庫内で撮影した各種車両に関しても、近日中に別記事で取り上げたいと思います。
栄州は中央線と嶺東線、慶北線が交わる鉄道の要衝で、レールファンであれば足を踏み入れる機会は…という反面、それ以外の外国人が訪問する機会はあまりなさそうな街と感じ、郊外の豊基などになれば尚更と言う感があります。
郊外地域への路線が栄州旅客発着で、栄州駅発着の鉄道と郊外へ向かう市内バスなどを乗り継ぐのは、不慣れな非居住外国人には少々不便に感じられ、こちらも栄州旅客から栄州駅へ向かう際には、途中のバス停(クソン5ゴリ)でバス待ちの乗客に片言の韓国語で尋ねたものでした。
バス車両に関する記事も、近日中に追って公開したいと思っていますが、市内バスはご指摘通り中型ばかりで、以前栄州駅前で大型路線車を見かけたのに…とも感じたものでした。
ただ中型車でも閑散とした状況であるにも関わらず、豊基方面はそこそこの便数が確保され、運賃も割安に設定されている上に、T-money利用が可能で、市内中心部循環路線との乗継は無料であるなど、日本国内の同規模地方都市に比べると、市内バスのサービスレベルはかなり良好とも感じたものでした。