惜しまれつつも今月限りで廃止となる茨城県の鹿島鉄道ですが、今日は惜別記念の記事として沿線の様子などを取り上げた記事と合わせ、近年は主力として活躍したKR-500形についても取り上げたいと思います。
この車両は1990年前後に忌み番号を避けてKR-501~505号の合計4両が製造された気動車で、路線状況踏まえてワンマン運転に対応した造りとなっており、鹿島鉄道初の冷房車(その後旧型気動車の一部も冷房化改造施工)にもなっています。
居住性も他の旧型車両群に比べると断然優れていますので、その事もあってこの車両は優先的に用いられ、特に夕方以降の時間帯はこの車両のみが稼動し、他の旧型車両は全て車庫に引き上げている事も良くありました。
(昼間はこの車両だけでも運用は成立するのですが、レールファンへのサービスとして旧型車も何両か稼動させ、また必要車両数が多い朝ラッシュ時は当然両者が稼動していました)
近年の鹿島鉄道では唯一のクロスシート付き車両となっており、運転席も半室式で前面ガラスも大きめですので前面展望も比較的良好で、一般客に限らずレールファンとしても決して悪くない車両なのですが、近年は主力として活躍していながらも、他の旧型車両群のインパクトが余りに強過ぎる事もあって人気は今一つと言う状況でした。
またこの車両は2003年から塗装が変更され、以前は白にバイオレットの帯を巻いていたものが1両ずつ帯色が異なる装いに改められており、以前より多少見応えのある姿になりましたが、路線廃止という事でこの姿が見られる期間も長くなく、まだまだ使える車両でありながら、早くも鹿島鉄道ではお役御免の運命に見舞われています。
ただ老朽化著しい他の旧型気動車群と異なり、車齢などを考えるとまだ充分使用可能な車両ですし、他の鉄道事業者に転籍して今後も活躍すると言う話が一部で出回っていますので、鹿島鉄道亡き後の活躍も期待したいものです。
写真は塗装変更後のKR-502(赤帯)・KR-503(緑帯)・KR-505(水色帯)と、車内の様子です。
KR-500形の今後に関しては公式な情報は出ていないかと思いますが、Wikipediaなどではそちらが言われている事が記されているのを見た事があります。
ただ一方ではこの話は…という説も出ていますし、KR-500形が一両だけ鉾田に留置された事などを考えると、別の展開になる可能性もあり、こちらも処遇がきになっていますが、譲渡が実現して再び活躍する姿が見れると嬉しいですね。
KR-500形譲渡の話が流れたと言う事はネット上の様々な所で言われており、また現在同形式が3箇所に分散されている事も考えると、解体車両が発生する可能性は極めて濃厚(特に石岡の2両)ですね。
解体対象となる車両は親会社車両の部品取りも兼ねているのかもしれませんが、希少性があるとはいえ今まで走り続けたのが不思議な位に感じられる旧型群の解体とは話が違いますので、車齢を考えると随分惜しい気がします。
あと同一コメントが3件投稿されていましたので、最新の1件を除いて削除させて頂きました。