“メグレ警視 メグレと美術商ミスター・オーエン”(FOX CRIME)。
例によって、長島良三編『名探偵読本2 メグレ警視』(パシフィカ、1978年、187頁)によると、原作は、“L'Improbable Monsieur Owen”(1938年7月執筆)。
舞台は、いつもと違ってどこか海辺の町。メグレは夏のバカンスで、旧知の老人が支配人を勤めるリゾートのホテルに滞在している。
冒頭からいきなり、夏の海辺をビキニ姿の女がポーズを取りながら歩き回る。カメラマンたちがそれを取り巻く・・・。すでに始まりからして、なにやら違うのである。
こんなシーンを見るために、メグレを見ているのではない! 字幕が読み取れるように2倍速にする。字幕がどうでもいいところは、3倍速、4倍速ですっ飛ばす。
所どころ重要そうな場面だけ《再生》に戻して、1時間弱で見終わる。
“a touch of Maigret”を楽しみたい人には、あまりおすすめできない。
* 写真は、FOX CRIME“メグレと美術商オーエン氏”から。場所柄、いつもの黒塗りのシトロエンやルノーではなく、明るい色のクラシックなオープン・カーが何台も登場する。