11月28日(土)から29日(日)の2日間、大阪大学医学部で開催された学会に出席するため、大阪に行ってきた。
学会出張の際は必ず1か所どこかに出かける、という最近の自己ルールを実践するため、今回の大阪大学出張に際してどこに行くか迷った。
大阪というのはあまり観光名所もなければ、とくに行きたい場所もない。
大阪はどうして魅力がないのか?
原因はさまざまあるだろうが、ぼくの考えでは、東からJRで大阪に入る時に渡るあの赤い橋がいけない気がする。
橋の名前も知らなければ、下を流れる川(?)の名前も知らない。しかし、大阪を訪れる人なら誰でも、「ああ、あの橋・・・」と思い当たるだろう。
かなり前から塗りかえられることもなく、赤い錆び止めを塗られただけの、何とも殺風景な橋である。あの橋を渡るたびに、うら悲しい思いになってしまう。
そんなわけで今回も大阪ではなく、京都で途中下車することにした。
先日の京都産業大学での学会のときは、どこにも立ち寄らずに帰京したが、今回は土曜の夕方6時までに大阪大学に着けばよい。
28日(土)の午後2時30分すぎに京都駅に降り立つ。
人がすごい。2、3か所まわろうかと思ったが、とてもそんな時間はなさそうである。そもそも荷物を預けるコインロッカーが空いてない。歩きまわって、ようやくバス停の半地下に1つだけ空いているのを見つけた。
一番駅に近い清水寺に行くことにした。清水寺は今から40年以上前の高校の修学旅行以来、まったく行ったことがない。
206番か100番のバス停からシャトルバスが出ているというが、「清水寺行き最後尾」などというプラカードを持ったお兄さんが蛇行する行列を誘導している。
かろうじて2台目のバスに乗り込む。もちろん座れない。しかも三十三軒堂のあたりからは渋滞で、約15分で到着のはずが、30分近くかかってしまった。
降りてからも、あの狭い参道を登る人と下る人がひしめき合って行き来している。よっぽど途中でやめて帰ろうかと思ったが、もう2度と来ることもないだろう、せっかくだからと思い直して登り続けた。
30分近くかかって上った清水の舞台も、人であふれかえっている。
紅葉も残念ながら美しいとはいえない。ちょっとだけ京都の街並みを見下ろして、そそくさと下ることにした。数十年ぶりに訪れ、そしておそらくもう二度と訪れることはないだろうというのに、慌ただしいものである。
* 写真は、清水寺への上り道の雑踏風景。
2009/11/28