豆豆先生の研究室

ぼくの気ままなnostalgic journeyです。

“ローマの休日”

2011年01月18日 | 映画
 
 年末にテレビを買った。SHARPのAQUOS、19インチ。自分専用。
 ヤマダのポイントとエコポイントを差し引いて1万円ちょっとの買い物である。現物は1月24日入荷と言われていたが、1月16日(土)の夕方に届いた。

 さっそく自分の部屋にセッティングした。
 さて何を見ようか考えた。昭和30年代のまん中頃、わが家に初めてのテレビが届いたのは水曜日の夜で、最初に見たのはNHKの“事件記者”だった。
 今回は迷った挙句に、テレビ番組ではなくDVDで映画を見ることにした。テレビ(受像機)を買ったからと言って、つまらないテレビ番組を見る義理はないだろう。

        

 そして、久しぶりに“ローマの休日”を見ることにした。
 グレゴリー・ペックの作品を見ようと思って選んだのだが、オードリー・ヘップバーンも良かった。作品も良かった。

 いうまでもなく、ヨーロッパのどこかの国の王女様が、王女様のスケジュールに飽いて、ローマ滞在中のある夜中にホテル(大使館?)を抜け出し、偶然出会ったアメリカ通信社の記者(グレゴリー・ペック)の安アパートに転がり込み、翌朝から一般の女性を装ってローマを満喫し、彼に恋をし、しかしその夜には「国民への義務」を果たすために大使館に戻って行くというストーリー。 
 まあ、逆“シンデレラ”物語といったところか。
 
 ストーリーがぼくの好みにあっている。映画というのはこの程度のストーリーがちょうどよい。重すぎず軽すぎず、ファンタスティックで、少し余韻を残す程度というのが。
 “ローマの休日”はこの年(1953年)のアカデミー脚本賞やアカデミー原案賞(そんな賞があったのだ!)を受賞している。納得である。ちなみに、この年のアカデミー作品賞は“地上より永遠に”、オードリー・ヘップバーンは主演女優賞をとっている。

 この映画にも当時のイタリア車がたくさん登場する。トッポリーノ、チンクエチェント、それにバイクのベスパなどなど・・・。

        

            
 しかし“ローマの休日”はクルマなんか登場しなくても十分に楽しい。
 最後に、王女に戻ったオードリーが記者たちに謁見するシーンで、グレゴリー・ペックはひそかに撮影した写真をすべて彼女に返す。彼女は、“Thank you very much”と答え、ステージの柱の向こうに消えてゆく。

                 

 他の記者たちが去った後も会場に残って、彼女が消えていった柱の向こうを見つめるグレゴリー・ペックの後ろ姿がいい。

        

 * “ローマの休日”(ファーストトレーディング“Classic Movies Collection”)、ウィリアム・ワイラー監督(小津安二郎がシンガポール抑留中にせっせと観ていた監督である)、1953年作品。

 2011/1/18 記

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