昨夜は 夜の7時45分に補講が終わり、帰路についたのだが、お茶の水界隈は冷たい雨が降っていた。
途中で軽い食事をとって、地下鉄に乗った。そして自宅の最寄り駅で降り立つと、何と一面の雪化粧。深々と雪が降っているではないか。
さくさくと積もり始めた雪を踏みしめて家に戻った。
「明日はきれいな東京の雪景色を写真に収めながら出勤だ!」と思っていたのだが、今朝起きてみると、もう雪は解けはじめていた。
それでも、わずかに残った雪をとりながらの出勤となった。
まずは、西武線の車窓から。
ぼくの子どものころは「かちどき製粉」という工場があって、その北側のなだらかな斜面に積もった雪がきれいだったのだが。
つづいて、いつもの飯田橋駅からの道。
最初は、ホテル・メトロポリタン・エドモント前の植え込み。
生垣がわずかに雪帽子をかぶっている。
つづいて、東京しごとセンター前の植え込み。
そして、住友不動産の千代田ファーストビル西館裏の植え込み。
赤い実をつけた南天(?)もわずかに雪をかぶっていた。
そして、研究室に到着。
いつもながらの、研究室の窓から眺めたお茶の水界隈の屋根、屋根、屋根・・・、と言いたいところだが、ビル、ビル、ビル。
東京の雪にはいくつか思い出があるが、ぼくにとって一番印象的な東京の雪景色は、丸の内のサントリー美術館の窓から眺めた都心の雪景色である。
大学生の頃、友人に誘われて、当時は皇居を見下ろすビルの上層階にあったサントリー美術館に出かけた。何を展示していたのかはまったく記憶にない。
ちょうど今日と同じような雪の降った翌日で、窓から見下ろしたお堀端の雪景色だけが印象に残っている。
その頃、結城昌治の『公園には誰もいない』という推理小説を読んでいたのだが、講談社文庫の表紙カバーに雪景色の公園の絵が描かれていた(はずである)。
サントリー美術館から眺めた雪景色と、結城昌治の文庫本のカバーの挿画とが、なぜか思い出されるのである。
* 最初の写真は、今日の飯田橋garden air-i(通称? 飯田橋のホッペマの並木道)。雪はまったくなかった。
2112.1.24 記