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気ままに

大船での気ままな生活日誌

妙本寺 ノウゼンカズラ

2008-07-12 10:44:36 | Weblog
まだ日が高い午後4時頃、鎌倉駅近くの妙本寺を訪れた。山門近くのノウゼンカズラの花を観るためである。一応、4時が”閉門”らしく、お坊さんが賽銭箱の鍵を開けていた。でも、門が閉まるわけではないので、その後も自由に出入りはできる。

山門の向こうに、ひときわ明るい橙色のノウゼンカズラの花が、いくつも咲いている。すっかり見頃になっていた。



漢字で書くと、凌霄花。空(霄)を凌ぐほど高く伸びる花という意味だそうだ。確かに、高い木に絡ませると、どこまでもどこまでもでも伸びて行く。以前、一軒家に住んでいた頃、このノウゼンカズラを玄関脇の金木犀の大木に絡ませていた。あまりにも勢いがよく、隣家の駐車場の上にまで侵入してしまい、お詫びに行ったことがある。



夏の暑さをものとせず、どこまでも空を目指す花。”心頭滅却すれば火もまた涼し”お寺に相応しい花かもしれない。ただし、東慶寺のような禅寺には会わないだろう。ノー禅かずら(笑)。



クロアゲハが甘い蜜をすっている。恋の季節だ。赤と黒。スタンダールだ。赤と黒のブルースなら鶴田浩二だ。♪夢をなくした 奈落の底で♪ 暗すぎて、ノウゼンカズラのテーマソングになれないだろう。ひばりさんの”真っ赤な太陽”ならぴったりだ。♪まっかに燃えた太陽だから真夏の海は恋の季節なの♪



ノウゼンカズラの下草の中に、小さな赤い蕾を見つけた。お祝いの水引から、その名がある水引草。虫眼鏡でみないと分らないような、小さな小さな、赤い蕾をもう膨らませていた。





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箱根神社でみたヒメシャラ純林

2008-07-12 08:20:30 | Weblog
恩賜箱根公園を出て、ボクは長い杉並木を抜けて、成川美術館の前に出てきた。ちょうどお昼どきだったので、前回と同じお蕎麦屋さんに寄り、大盛りのせいろを食べた。そのあと、また前回同様の美術館では芸がないので、近くの箱根神社に行ってみることにした。山のホテルのつつじを2度も観にきているのに、お隣りの、この神社には一度も足を踏み入れたことがなかった。神社に寄って良かった。ボクはここで、思いもよらぬ景色に遭遇したのだった。

神社までの芦ノ湖畔のプロムナードはよく整備されていて、その道沿いの紫陽花がちょうど見頃になっていて、気持ちよく歩くことができた。


箱根神社の大きな赤鳥居が見えてきた。神社の案内板によると、箱根はもともと山岳信仰の霊場で、奈良朝時代に万巻上人が現在の地に里宮を建て、箱根三所権現と称したのが始まりだそうだ。あの頼朝も石橋山の戦いで箱根の山を敗走中、権現さまのおかげで逃げ切ることができ、それ以来、厚く信仰していたそうだ。



さすが山岳信仰のメッカだ。境内の木々も神様のようだった(笑)。

矢立の杉。 坂上田村麻呂が蝦夷平定に向かう前に表矢をこの杉に奉納したとのこと。


安産杉。 みるからに(笑)。


けけら木。 芦ノ湖の湖底に沈んでいた太古の木の化石。


安産杉の横から神社の裏山に入る。山道を登ってゆくと、な、ななんだ、これは。特徴的な木肌、ヒメシャラだ。それも何本も。加えて巨木ばかり。恩賜箱根公園の比ではない。ボクはすっかり気分が高揚し(笑)、さらに登り続けて行った。途中に、ヒメシャラが集中している所があり、そこに案内板があった。

”神奈川県指定天然記念物、ヒメシャラの純林”とあり、要約すると、”幹の直径、最大67センチ、平均31センチ、高さ18メートル前後、のヒメシャラが115本、純群落をつくっている”の説明文が書かれていた。すごいヒメシャラ林なのだ。



花はどうか、道端に生えているものは、落花の様子でわかる。案内板の前の木の下にはたくさんの花が落ちていた。林地内の木々も観察してみたが、藪になっているので、落花の様子がよく分らない。花の咲き具合はと見上げるが、幹はずっと上まで主枝をもたず、従って、花のつく枝は、はるか彼方ということになる。カメラの望遠でようやく確認できる程度である。これでは花見を楽しむというわけにはいかない、と思った。




ここでは、花見より、むしろ、晩秋に落葉後の赤みを帯びた、美肌を鑑賞するのがいいだろう。壮観だろうと思う。その頃、また来たいと思った。思いがけないヒメシャラ純林との遭遇であった。これだから、気まま散歩は止められない。




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