気ままに

大船での気ままな生活日誌

ハクモクレンの咲き始める頃

2009-03-15 21:24:53 | Weblog
ハクモクレンの咲き始める頃になると、ボクはいつも庄司薫さんの名作”白鳥の歌なんか聞こえない”の斎藤さんちのハクモクレンを思い出してしまう。薫くんの女友達が3月15日頃にうれしそうにそわそわした様子でやってきて、”何がそんなにうれしいんだい”なんてきいたりすると、彼女は”斎藤さんちのモクレンが咲いたの”なんてまあなんていおうか、そりゃもう実に幸せそうな顔をして言ったりするんだ、という一節をつい思い出してしまうのだ。実は、ボクも何故だか、ハクモクレンが咲き始めるとそわそわしてして、なんだか本当にうれしくなってしまうのだ。もしかすると、ボクの誕生日がちょうどそのころで、ボクの生まれた家の庭にハクモクレンがちょうど咲いていたのかもしれない、なんて思ってしまうのだ。

そんなわけでボクはこの3月半ば以降のころは、ハクモクレンの咲き具合を観にゆくのが何よりの楽しみになっているのだ。この辺では”斎藤さんちのハクモクレン”より、東慶寺のハクモクレンが有名で、ボクはまずそれを観に行ったのだった。でも、ちょっとまだ早めだったけれど、”まるで大きな白孔雀が初めてその羽根を拡げたげように、まだ開きかけの白い花をいっぱいつけているのを見つけた”のだ。





そしてボクは北鎌倉の駅近くの住宅街を歩き回り、いくつものハクモクレンの花をみつけた。





ある新しいマンションの前のハクモクレン。この辺りの、むかしからの名木を切らずに残してくれたらしい。でもたったひとつの花しか咲いていなかった。かわいそうに。


。。。

その晩、実家へ。母は入院中だが治療のない土日は帰宅するので、ここ毎週ボクも泊っている。近くの公園のモクレンは北鎌倉のより開花が少し進んでいた。



朝の富士山はハクモクレンのようだったけれど、夕暮れの富士山も(紫)モクレンのようにうつくしかった。富嶽三十六景 その十、”紫峰富士”とした。

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