気ままに

大船での気ままな生活日誌

名画三本立てと徳光さんのトーク

2009-03-05 10:37:30 | Weblog
戦後、洋画の名作を次々と輸入、配給し、人々に夢と希望を与えてつづけた故川喜多かしこさんが生誕100年を迎えます。それを記念し、鎌倉同人会、川喜多記念映画文化財団主催の ”懐かしのヨーロッパ名作映画と徳光和夫氏講演の一日”が鎌倉芸術館で開催されました。



3本立ての映画、そして超満員の客席。映画全盛期の昭和30年代を思い起こしました。当然でしょう、誰もが知っている名作ばかりです、鎌倉近辺の映画好きなら見逃せないものばかりです。

午前10時半からは”第三の男”。

戦後連合軍に分割統治されていたウイーンを舞台に、親友オーソン・ウェルズの死の真相を究明する作家ジョゼフ・コットン主演のサスペンス映画 。ところが、ボクは直前に飲んだ花粉症の薬のせいか、ついこっくりまたコックリ♪ララララ♪の、あの心地よいテーマ音楽を子守歌に(汗)。で、1/3のほどは観ていませんでした(涙)。でも肝心なところでは目が開きました。観覧車の場面。ボクの退職記念にワイフと東欧旅行したときに、♪ララララ♪と口ずさみながらこの観覧車に乗ったのです。そして、あの有名な並木道のラストシーンもしっかり観ましたよ。

そして、午後からは”禁じられた遊び”。


このあとの徳光さんのお話しによると、”映画って本当にいいもんですね”の水野晴郎さんは、この映画をみてから映画好きになったそうです。また徳光さんは、”おくりびと”もみていて、なんだか”禁じられた遊び”に雰囲気が似ていると話していましたが、実はボクもそう思ってみていました。人の死をみつめる目、うつくしい田園風景や野辺の送りの場面、そしてギター(おくりびとではチェロ)によるテーマ音楽等々。あとでパンフを見ましたら、この映画も、”おくりびと”と同じく”アカデミー外国語映画賞”を受賞しているのですね。キネマ旬報1位でもありました。そうそう、ボクが高校生のころギターを習い始めた最初の曲はこの”禁じられた遊び”でした。この映画も、何分の一か欠落してしまいました。これはボクの居眠りのせいでなく、古いフィルムのため、トラブルが起こり、ひとまき分上映されなかったのです。むかしよくありましたね(笑)。でも、涙を誘うラストシーンはちゃんと映っていましたよ。

徳光さんの、1時間の楽しいトークが終わり、最後は”巴里の空の下セーヌは流れる”でした。



田舎娘の恋、また気の弱い医学生と恋人、餌代もないのに、猫をたくさん飼っているおばさんなど、パリに住む人々の一日を描いた名作。セーヌ川がふんだんに出てきます。数か月ほどパリに住んだことのあるボクにはうれしい風景でした。このテーマ曲もいいですね。それと、むかしの映画ポスターって、本当にいいもんですね(笑)。

徳光さんもお話ししていましたが、いい映画を観ると心がやさしく、豊かになります。日本映画も最近、元気になってきましたので、ぜひ、昭和30年代までとはいいませんが、青少年のみなさんも映画館に足を運ぶ機会を増やしてほしいですね。

鎌倉芸術館の中庭。すくすくとまっすぐに育つ竹。



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