気ままに

大船での気ままな生活日誌

マネとモダン・パリ展

2010-05-18 18:51:02 | Weblog
”新装開店”した三菱一号館美術館の”マネとモダン・パリ展”を先日、観てきた。旧三菱一号館というと、あの”龍馬伝”で主役をくっているとまでいわれている香川が演じる岩崎弥太郎の子、二代目三菱社長の弥之助がコンドルに設計させた洋風建築である。新三菱一号館が出来上がり、一度見学に行ったことがあるが、ビル内に美術館ができることはそのとき知った。



ぼくはモネは好きでいくつも好きな作品がある、マネはそんなでもない。知ってる作品も、彼についての知識も少ない。だから、今回の展覧会も勉強会のつもりで行った。

第一章:スペイン趣味とレアリスム(1850~60年代)、第2章:親密さの中のマネ:家族と友人たち、第三章:マネとパリ生活、という構成だった。美術館の2階、3階と、いくつもの小部屋をぐるぐる廻り、マネの80点余りの作品と同時代の、主にオルセー美術館所蔵の多くの作品をみてまわることになる。マネの作品の多くは、オルセー所蔵ではなく、フランス国立図書館所蔵というのも面白い。

彼の友人関係に興味をもった。同時代パリに住んでいた、詩人のボードレールや文学者のエミールゾラと親友関係にあったのだ。初期の作品(たとえば裸の女が横たわる”オランビア”)では、当時の画壇から批判されていたが、彼らが擁護し、評価してくれたそうだ。オランビアはぼくでも知っている有名な作品だが、ここでは、習作や下絵のような作品が4点ほど展示されている。下の写真は、ワイフ所蔵の(笑)画集からの、”オランビア”である。画像の下部にぼくの指がある。ついさわりたくなってしまうのだ(爆)。



親友、エミールゾラの肖像画は展示してあった。背景の壁に飾られている絵が面白い。上記のオランビアの絵のほか、日本の、お相撲さんの絵(版画)とか屏風絵などが貼ってある。マネが、スペイン趣味だけではなく、日本趣味でもあったことがわかる。実際、平面的に描く画風を取り入れたりしているそうだ。

ちらしの絵を飾る、”すみれの花束をつけたベルト・モリザ”。彼女をモデルにした作品もいくつもあったが、それぞれ印象が違った。彼女はマネの弟と結婚することになるから義妹である。ワイフ所蔵の画集からの実際の彼女の写真と並べてみる。この作品が一番、似ていた。



その他、あんな絵、こんな絵もあったが、それほど、心にひびく絵はなかった。でも、”近代絵画の創始者”と専門家に評価されている画家だから、すごい人なんだろうと思って、みさせてもらった。


次回は岩崎家と三菱ゆかりのコレクション展だそうだ。ちらしによると、こんどは洋食系ではなく、ぼくの好きな和食系なので、おいしく頂けるだろう(笑)。
。。。

今日はふたりで、太田記念美術館(浮世絵)と根津美術館(琳派コレクション)で”和食懐石料理”を頂いてきた。とってもおいしかった。のちほど紹介したいと思います。
コメント
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