気ままに

大船での気ままな生活日誌

シネマ歌舞伎 ぢいさん、ばあさん 上弦の月

2025-01-07 22:39:19 | Weblog

こんばんわ。

シネマ歌舞伎で”ぢいさん ばあさん”が始まった。実際の歌舞伎座での上演は2010(平成22)年2月だという。その頃はぼくも若く(?)、ときどき歌舞伎座に行っていたが、もしかして見ているかもと日誌をひもといてみたが、見ていない。玉三郎と仁左衛門、それに、悪役だが、勘三郎まで出演している豪華な演目であるのに見逃していた。15年振りに映画館で観劇と相成りました(笑)。

もちろん、じいさん(美濃部伊織)に仁左衛門、ばあさん(るん)には玉三郎。当代きっての名優が夫婦役。

でも、じいさん、ばあさんも、第一幕では、匂い立つような美男美女の若夫婦。1歳になったばかりの子供と幸せな日々を暮らしていた。庭には桜が蕾をいっぱいつけている。伊織は、るんの弟(中村鴈治郎)の不祥事の代わりに京都へ1年間異動しなければならない。来年、満開の桜をここで一緒にみようと若夫婦は約束する。

第二幕は京都鴨川の料亭の宴席。伊織が新しく購入した名刀を披露するために仲間たちを招いた。宴たけなわの頃、酔った同僚の下嶋(勘三郎)がやって来て、何故、俺を呼ばないのかと伊織に絡む。そのいさかいの中で、誤って刀で、下嶋をあやめてしまう。事件のあと伊織は越前有馬の家にお預けとなる。

そして、クライマックスの第三幕。もう37年の月日が流れている。懐かしい我が家での再会である。すっかりじいさん、ばあさんになった二人。久しぶりに会い、来し方を語る。ごめんなさい、子どもをはやり病いで死なせてしまいました、そのあと、黒田家の奥女中に奉公に出ました、殿様から褒め状もいただき、扶持までいただきました、とるん。うれしそうに聞く伊織。満開の桜が寄り添うふたりを包む。

二人の名優の情感溢れる見事な演技にただただ感動。心にしみる名舞台でした。

森鴎外の原作を劇作家、宇野信夫が作・演出し歌舞伎舞台化。

シネマ歌舞伎『ぢいさんばあさん』本予告

今宵は上弦の月。

金星とはさらに離れる。

では、おやすみなさい。

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする