気ままに

大船での気ままな生活日誌

小栗判官の物語を浮世絵で

2017-07-25 09:39:32 | Weblog

おはようございます。

日曜日に辻堂の藤沢浮世絵館に出掛けた。今回のテーマは、”藤沢・相模の地図と歴史”ということで、絵図や地図に加えて、ゆかりの浮世絵が多数、展示されている。

藤沢宿コーナーで、遊行寺にお墓もある小栗判官関連の浮世絵がいくつも並んでいた。めったにないことなので、すべて写真に撮って、ここに記録しておくことにした。歌川国芳作のものが多い。

はじめに、知らない方も多いと思うので、藤沢宿のヒーロー、小栗判官の物語の概要を。これは、遊行かぶき等の説経節おぐりではなく、”小栗略縁起”を基にした内容である。

室町時代、足利持氏に謀反の疑いをかけられた常陸の国の小栗判官と家臣10人が、一族の住む三河に落ちのびる途中、藤沢宿近くの豪族、横山大膳邸に身を寄せる。しかし、大膳は彼らから金品を奪おうと、人喰い馬、鬼鹿毛(おにかげ)をしかけるが、乗りこなされる。次には毒入り酒を飲まされようとするが、事前に妓女、照手姫から聞いていて拒むが強要され、毒殺され、上野ヶ原(藤沢市)に投げ捨てられる。しかし、判官は閻魔大王の慈悲と夢告に現れた大空上人により蘇生。土車に乗せられて、熊野の湯の峰温泉へ送られる。つぼ湯で湯治し、復活した判官は、謀反の疑いを晴らしたあと、横山を成敗し、照手姫と再会。その後、仲良く暮らす。子息が遊行寺の池の畔に、父と十勇士の墓を建てる。照手姫は尼になり菩提供養した

では、その物語の場面場面を切り取った浮世絵をどうぞ。

武英名馬競 小栗小次郎助重(国芳) 馬と武者を描いたシリーズで、小栗判官と愛馬、鬼鹿毛(おにかげ)のエピソードが紹介されている。

雪月花 相模 横山の花 照手姫 小栗判官(揚州周延) 小栗判官が常陸の国より、美貌のうわさの高い、相模の国まで訪ねてきた。小栗の視線は桜の木の枝の短冊に向いている。これは照手姫から小栗に宛てた恋文。

小栗判官助重横山ノ館ニ於テ鬼鹿毛ニ乗リ逓ル奇難ヲ図(歌川貞虎) 照手姫の父、横山の家での小栗達と横山の者との戦闘シーン。画面左に荒馬、鬼鹿毛(おにかげ)を乗りこなす小栗判官。中央には横山と照手姫、右で横山の手下を組み伏せる小栗判官の家臣、池庄司助長。

さて、以下は、武者絵を得意とした国芳により描かれた”小栗十勇士”シリーズ。

小栗十勇士の一人 後藤大八郎高次/後藤兵助助高(国芳)

小栗十勇士の一人 美登小太郎為久/風間八郎正国(国芳)

小栗十勇士の一人 田辺平八郎長為/田辺平六郎長秀 (国芳)

小栗十勇士の一人 風間二郎正貞/池庄司助長 (国芳)

小栗十勇士の一人 形山加太郎春教/形山加次郎春高 (国芳)

これらの浮世絵は、遊行寺に向かう通りの東電トランスボックスに写真ラッピングされている。

それでは、遊行寺のお墓巡りを致しましょう。本堂の脇を通り、長生院へ。ここに、小栗判官と照手姫、十勇士のお墓がある。

小栗判官と十勇士のお墓

照手姫のお墓

照手姫が建立した厄除け地蔵

なんと、小栗判官に調教された、荒馬、鬼鹿毛のお墓まで。

東海道五十三次シリーズでは、幕末の通称”行列東海道”がずらり。

江ノ島コーナーでは、江戸から昭和までの作品。


それでは、みなさん、今日も一日、お元気で!

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