数日前から、道端のクローバが咲き始めていたので、今日の朝散歩は、クローバが群生している高台の公園に行ってみた。思った通り、白クローバと赤クローバが仲良く咲いていた。見頃を迎えている。ぼくがクローバの群落にカメラを向けていると、一匹の2センチくらいのハナアブがぶーんと飛んできて、オレの陣地だ、近寄るなというふうに、しばらく、ぼくのまわりを、ぐるぐる回っていた。すずめ蜂なら、逃げるけど、おまえなんか恐くない、と、あっかんべーしたら、あきらめて帰っていった。そうだな、おまえにとっては果樹園みたいなものだな、と、今度はハナアブ目線で撮ってみた。小津安二郎のローアングルだ。すると、たしかに果樹園のようだった。ぼくには、弘前城の桜のようだった(汗)。
白クローバの正式和名はシロツメグサ、赤クローバはムラサキ(アカ)ツメクサという。種が違うから交雑はできないのに、よく一緒にいる。弘化3年、オランダ国王が徳川将軍家にガラス器を贈られたとき、間にこれが詰められていたので、”詰め草”と名がついたというから、笑ってしまう。
白クローバと赤クローバがラブラブ接近していたのをみつけた。叶わぬ恋、森山良子の禁じられた恋、だと注意してあげた。その隣りでは赤クローバがハルジオンを可愛がっていた。これはペットみたいなものだろうと、そっとしてあげた。
ふと、気付くと、クローバの中に猫がいた。しばらく、猫語で話していたら、どこからか、二匹の猫が現れた。ふくろうのような猫と、貴婦人のような猫だった。こんどは、そっちに向って、話していたら、さっきの猫が降りてきて、ぼくの前で寝ころんで、すねたような格好をした。でも、おなかをさすってあげようとしたら、逃げて行ってしまった。
自然と共生した、楽しいひとときだった。