気ままに

大船での気ままな生活日誌

山のホテルと川瀬巴水

2011-05-22 10:24:33 | Weblog

今朝の朝日新聞に、山のホテルの躑躅の記事が出ていた。ぼくは昨夕、ブログ記事を出したので、ぼくの勝ちだ(笑)。でも、朝日さんもぼくも、昨日の取材で正解だった。富士山もみえたし、天気も最高。今日の取材だったら、午後は雨の予報だし、午前中でも、富士山もたぶん顔を出していなかっただろう。

山のホテルのロビーに、川瀬巴水が昭和10年に作成したという、初期摺りの、うつくしい色の版画が4枚飾ってある(6枚描いているうちの4枚)。岩崎小弥太が、たびたび巴水をこの別邸に呼び、親しくしていたそうだ。6枚のうち3枚が華やかな色の躑躅園の絵で、残りの三枚が巴水らしい青色の夕景である。

昭和10年当時から、今と変わらぬ、すばらしい躑躅園だったことが巴水の絵から知られる。小弥太もこの季節に、各界の著名人を招いて園遊会を開いたそうだ。小田急の山のホテルになってからも、躑躅園は維持され、一般公開は昭和40年代からだそうだ。

躑躅園の裏山にしゃくなげ園があり、ここも今が盛りである。こちらも、別邸創建当時からのもので、古木が多い。ぼくの好きな、カルミアもあり、北米原産で1915年に”来日”した。日本でも最大級のものだそうだ。いつも、この時期には咲いていない。是非一度、花咲く老木カルミアをみてみたいものだ。うちのマンションの中庭のカルミアは咲き始めたところだ。しゃくなげは古木だけではなく、若々しい木もあり、それがふたつほど、花を咲かせていた。あまりにきれいで、しばらくみとれてしまった。

ここの庭園の苔もすばらしい。木漏れ日をあちらこちらに配して、一層、うつくしくなっていた。来年もぜひ訪れたいと思っている。

・・・・・

川瀬巴水の絵と、同じ場所の現在の風景

巴水、6枚の絵

しゃくなげ園

カルミアの古木

若木の花

苔と木漏れ日

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成川美術館 堀文子、牧進、小杉拓也展

2011-05-22 06:40:27 | Weblog

山のホテルの躑躅を堪能したあとは、成川美術館で美術を堪能。堀文子、牧進、小杉拓也展、そして収蔵名作展では、風景画を中心にという、ぼくのお好みの和風メニュー。これで、東北支援で宮城か岩手の銘酒がつけば文句ない(笑)。おまけに、展望室からは芦の湖の向こうに、この時期としては、最高の富士山。”おはよう日本”で、おなじみのビューポイントだ。

堀文子は最近、平塚美術館でご本人と一緒に回って(偶然ですが)”堀文子展”を観た。成川は堀文子コレクションでは日本一だから、そのときの作品の多くがここからきていた。焚火で花びらが炎上する絵など見慣れた作品群だ。加えて、NHKの”きょうのお料理”表紙絵展もやっていた。先日、上野のこども図書館で絵本展をやっていたが、堀文子のをみたが(子供をかわいく描く)、ここでは展示はなかった。ヒマラヤまで行って、スケッチしたという、有名なブルーポピーは廊下に飾ってあった。

牧進。すっかり気にいってしまった。ぼくの愛人(汗)、三春の滝桜が、見事に描かれていたばかりではない。”美しい日本の私”の川端康成が称賛した画家だけあって、この滝桜だけではなく、もみじの落ち葉の上の、蝶をみつめる鹿や、雪の舞う椿、桔梗と白い蝶など、”美しい日本の私”がここにある。”きょうのお料理”表紙絵の展示もあった。

小杉拓也は金属と漆による造形。彫金と漆芸の組み合わせ。モチーフは石庭とか京の町屋風な格子とか丸窓など、日本画をみるようで、心地よかった。

風景展では、塔を描きつづける四田淳三の作品がいくつも。去年の暮、82歳で亡くなられたそうだ。その他、巨匠たちの作品が並んでいた。いつきても、くつろげる大好きな美術館だ。

牧進の作品

 

 

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