今朝の朝日新聞に、山のホテルの躑躅の記事が出ていた。ぼくは昨夕、ブログ記事を出したので、ぼくの勝ちだ(笑)。でも、朝日さんもぼくも、昨日の取材で正解だった。富士山もみえたし、天気も最高。今日の取材だったら、午後は雨の予報だし、午前中でも、富士山もたぶん顔を出していなかっただろう。
山のホテルのロビーに、川瀬巴水が昭和10年に作成したという、初期摺りの、うつくしい色の版画が4枚飾ってある(6枚描いているうちの4枚)。岩崎小弥太が、たびたび巴水をこの別邸に呼び、親しくしていたそうだ。6枚のうち3枚が華やかな色の躑躅園の絵で、残りの三枚が巴水らしい青色の夕景である。
昭和10年当時から、今と変わらぬ、すばらしい躑躅園だったことが巴水の絵から知られる。小弥太もこの季節に、各界の著名人を招いて園遊会を開いたそうだ。小田急の山のホテルになってからも、躑躅園は維持され、一般公開は昭和40年代からだそうだ。
躑躅園の裏山にしゃくなげ園があり、ここも今が盛りである。こちらも、別邸創建当時からのもので、古木が多い。ぼくの好きな、カルミアもあり、北米原産で1915年に”来日”した。日本でも最大級のものだそうだ。いつも、この時期には咲いていない。是非一度、花咲く老木カルミアをみてみたいものだ。うちのマンションの中庭のカルミアは咲き始めたところだ。しゃくなげは古木だけではなく、若々しい木もあり、それがふたつほど、花を咲かせていた。あまりにきれいで、しばらくみとれてしまった。
ここの庭園の苔もすばらしい。木漏れ日をあちらこちらに配して、一層、うつくしくなっていた。来年もぜひ訪れたいと思っている。
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川瀬巴水の絵と、同じ場所の現在の風景
しゃくなげ園
カルミアの古木
若木の花
苔と木漏れ日