'14.12.13 『ホビット 決戦のゆくえ』@IMAX 109シネマズ
今年一番楽しみにしていた作品! 早く見たくて試写会応募しまくったのに見事にハズレ。前作『ホビット 竜に奪われた王国』(感想はコチラ)より試写会数少なかったような? 前作は日本公開が遅くて悲しかったけど、今回は世界に先駆けて公開! でも、ジャパン・プレミアなしだったけど・・・ というわけで、導入部から『ホビット』愛があふれちゃってるけど、ずっとこの調子でいきます!( ・Θ・)ゞピヨッ
ネタバレありです!結末にも触れています!
「はなれ山にたどり着きエレボールの扉を開けたものの、地下で眠っていたスマウグを怒らせてしまったビルボ&ドワーフ一行。スマウグは湖の町エスゴラスを焼き尽くす。一方、トーリンは黄金に心を蝕まれ、仲間を疑い始めていた。そして、ドル・グルドゥアではオークの軍勢が集められて・・・」とまぁ、あらすじとしてはこんな感じでしょうかね。面白かった! そして泣いた とにかく2時間半あっという間! これはまた見たい!!
1937年にJ.R.R.トールキン博士が書いた「ホビットの冒険」が原作。もちろん知ってるけど、毎度のWikipediaで調べてみた! Wikipediaの記載によると「ホビットの冒険」が成功したため、続編の執筆依頼を受けて「指輪物語」が書かれたとなっているけど、そもそもは「指輪物語」の構想があって、その前準備のような感じで執筆したのが「ホビットの冒険」なんじゃなかったかな? 『ロード・オブ・ザ・リング』(LotR)シリーズ公開時に、2chで読んだ気がする。まぁ、流れ的には「ホビットの冒険」が先に出版され、その後「指輪物語」を出版することになったわけだし、その辺りを意図的にトールキン博士がしたのか、結果そうなったのかの違いか(笑) 「ホビットの冒険」はカーネギー賞にノミネート、ニューヨーク・ヘラルド・トリビューン最優秀児童文学賞を受賞したそうで、カーネギー賞というのは、New Yorkのカーネギー・ホールでもおなじみの、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーが図書館の発展に寄与した業績をたたえて、1937年に創設した賞とのこと。本作の日本語訳としては、瀬田貞二の訳によるもの(1965年)と、山本史郎によるもの(1997年)があって、自身は瀬田貞二訳を読んだ。もちろん「指輪物語」も瀬田訳で読んだ。
映画は原作の逆の順番で製作、公開された。Wikipediaでは、「指輪物語」と整合性を取るために、「ホビットの冒険」の重版時には改定を行ったと書かれていたけど、逆の順番で製作されたことにより、映画版『ホビット』シリーズでも後の『ロード・オブ・ザ・リング』にリンクするように描かれている。その辺りがファンにとっては( ̄ー ̄)ニヤリポイントで、無条件に映画の評価を上げてしまう点でもあったりする。なので、原作や『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズに全く思い入れのない方からすると、やや冷静さを欠いている感想になってしまうかもしれない。でも、好きなものはしょうがないので、この論調で行く!
さて、前作『ホビット 竜に奪われた王国』は、ものすごく中途半端なところで終わった。『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズから、3部作には慣れていたものの、LotRにしても『ホビット 思いがけない冒険』(感想はコチラ)にしても、一応のオチはついていた。ところが前作は、ビルボたちがエレボールの地下から、スマウグを解き放ってしまったところで終わった。正確には、怒りに燃えたスマウグが、湖の町へ向かってしまい、その様子をビルボが呆然と眺めているシーンで終わった。今作は本当にその続きから始まる。もう前2作、少なくとも前作は見ている前提で、話が進行する。さすがにこれだけ3部作だと言っているので、前2作を見ずに今作だけ見る人もいないとは思うけれど、それにしても全くの続きからという潔さ。LotRシリーズでも、前作でもそういう部分はあったものの、ここまでの潔さは初めてかも。今作はとにかく原題の『The Hobbit:The Battle of the Five Armies』というタイトルに偽りなし!というくらい、バトルシーン多め。冒頭からそのリズムを作った編集なのだと思う。
原作はLotRシリーズにハマってから読んだので、立派な大人になっていたのに、全く覚えていない・・・ 自分でもビックリするけど、本当にどうやって終わったのか? 今回のタイトルが"五軍の戦い"にも関わらず、戦いあったっけ?とか思ってしまう始末。何なの? 認知症?! まぁ、でも逆に全てを新鮮な気持ちで見ることが出来ているし、例えば原作には出てこないレゴラスや、完全に映画オリジナルキャストであるタウリエルの登場にも、違和感なく見ることが出来ている部分はあると思う!←言い訳(o´ェ`o)ゞ それにしても、こんなに早くスマウグさんのシーンが来てしまうとは・・・ ベネディクト・カンバーバッチ好きとしては複雑だけど、まぁ画的にはドラゴンだからね(笑) 当然、湖の町は大変なことになってしまうわけで、バルドが忠告したとおり焼き払われてしまう。強欲領主は当然民のことなど見捨てて、自らの財宝を満載した船で逃走。助けを求める声にも耳を貸さない。少し罪悪感を感じる彼に、船に乗せるスペースがありませんからと、しれっと答えるアルフリードが憎たらしい!
さて、もう前作の段階で、スマウグにはデイルの領主だったギリオンの放った矢により、鱗がはがれた個所が胸にあることが分かっている。しかも、バルドはそのギリオンの子孫であることも、スマウグを倒せる黒い矢の残り1本を彼が持っていたことも前作で描かれていた。これは、もう当然バルドがスマウグを倒すことは分かり切っている。後は、それをどれだけドラマチックに見せるかということ。これは素晴らしかったと思う! バルドは前作の段階で、領主に牢に入れられている。家族は、タウリエルやフィリキリたちドワーフと共に船で逃げている。この牢から抜け出す際に、図らずも領主を首つり状態にするのは笑った。もちろん、バルドは正義の味方なので、無駄な殺生はしないため、領主には別の形で鉄槌が下る。この辺りのキャラ設定も良かったと思う。1人櫓の上に登りスマウグに弓を射るバルドのカッコイイこと! その姿を船から見つけた息子バインが、皆の制止を振り切り船を降り、隠していた最後の黒い矢を持ってバルドの元に向かう!
「指輪物語」などを読んでいると、強く感じるのは家系というか、出自を主張するということ。もちろん、バルドのように元領主の子孫なのであれば当然という気もするけれど、例えば『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』の中で、ローハンのセオデン王の側近の息子が「ハマの息子のハラスです」と名乗るシーンがある。まぁ、王の側近なのだからそれなりの地位なのだろうし、苗字がないとするとこんな名乗りになるのかなとは思うけれど、自分から名乗るシーンでなくても、「○○の息子の××」という紹介をされることが多かった。ヨーロッパにはそういう苗字の国が結構あるよね? 『馬々と人間たち』(感想はコチラ)の舞台アイスランドでは、○○の息子という苗字だった。血の繋がり、特に男系の血の繋がりが重要ってことなのだと思う。長々何が言いたいかというと、要するにバインも重要な働きをするだろうと思っていたということ。下手したらバインが弓を射るのか?とも思ったけれど、さすがにそれはなかった。その代りとんでもない役割が! スマウグの攻撃により、櫓は今にも崩れ落ちそうな状態に。スマウグの胸に鱗がはがれた部分を見つけたバルドはなんと、バインの肩を発射台の代わりとして黒い矢を射るのだった! このシーンはちょっとやり過ぎな気がしなくもなかったけど、やっぱりバルドがスマウグを倒して本来の自分の地位を取り戻すということに感動してしまって、泣いた~。・゜・(ノД`)・゜・。 結構早い段階から泣いたけど、順番は逆だけど13年間見続けてきた旅の終わりを見届ける興奮で、映画が始まった段階から涙目だったし(笑)
バルドがスマウグを倒したため、湖の町の人々は彼を頼りに集まって来る。バルドに領主になってくれと懇願するけど、彼はそれを固辞する。でも、領主という称号がないだけで、彼がリーダーであることには違いない。新たなリーダーに取り入ろうと、すり寄って来るアルフリードがイヤらしい。でも、彼のある意味ぶれない性格はスゴイともいえる(笑) バルド率いる湖の町の人々は、本来の彼らの領地であるデイルを目指す。スマウグに破壊された町を再建すべく、トーリンが約束した財宝の分け前を貰いに行こうということになる。まぁ、当然ですが(笑) キーリたちドワーフたちはエレボールを目指すことにする。タウリエルに一緒に来て欲しいと告げるも、彼女は行くことは出来ない。愛を告白し、キーリは去る。タウリエルとレゴラスはオークの動きを探りに向かう。
一方、ドルグルドゥアに捕えられていたガンダルフの元に、オークが迫っていた。そこに現れたガラドリエルがエルフの力でオークを一撃で吹き飛ばす。ガラドリエル様強-------い!∑(゜ω゜ノ)ノ 傷ついたガンダルフを必死で呼び戻すガラドリエル。なんとガンダルフをお姫様抱っこ! えぇ?! そのまま逃げようとするも、ネクロマンサー=サウロンの呪文が聞こえてくる。すると、幽鬼となった9人の王の姿が! 一度力を出してしまうと、疲労困憊してしまうらしいガラドリエル。絶体絶命のピンチに現れたのは、エルロンドとサルマン! サルマンは魔法使い衣装のままだけど、エルロンドは甲冑に身を包んだ戦闘態勢! ナズグルと戦う2人。御年92歳のクリストファー・リーも戦っておられる! まぁ、戦闘シーンは吹替え&CGだと思うけど(o´ェ`o)ゞ ナズグルがどんどん倒される中、姿を現したサウロン。その前に立ちはだかったガラドリエル。渾身の力を込めてサウロンを吹き飛ばす。スゲ------! この時点でガラドリエル、エルロンド、サルマン、ガンダルフの力を集めて、まだ力を取り戻せていないサウロンをやっつけられないのか?!とか思ってしまうけど、手負いのサウロンにとどめを刺そうとするエルロンドを制したのはサルマン。弱っているガラドリエルを、ここから連れ出す方が先だと言い、サウロンは自分に任せろと・・・ ふーん、まぁサウロンを完全に倒すには、一つの指輪を捨てなきゃダメなわけだし。しかし、このサルマンには( ̄ー ̄)ニヤリ
エレボールでは、トーリンが黄金に心を蝕まれ、以前のトーリンではなくなっていた。トーリンは高潔な人物だったし、王として正しい判断を下そうと努力していたけれど、次第に彼の判断が利己的になっていっていることが、前作から描かれていたので、トーリンがこうなってしまうことに説得力がある。ドワーリンが諭すと、出ていけと追い出す始末・・・ そんな、トーリンの姿に困惑しつつも、そばを離れずにいるドワーフたちも辛い・・・ もちろんビルボも辛い。トーリンはビルボのことは辛うじて信じているらしく、彼に友情の証としてミスリルで作った鎖帷子(?)を授ける。これは後に、あの壮絶な指輪を捨てる旅で、フロドの身を守ることになる。なのでLotRファン感涙のシーンでもあるのだけど、トーリンはビルボにドワーフたちの中に裏切り者がいる、誰かがアーケンストーンを盗んだのだと告げる。やり切れない思いをするビルボ・・・ この時点でビルボがアーケンストーンを持っているって描写はもう入ってたかな? ちょっと順番は忘れてしまったけれど、見ている側としては間違いなくビルボは、あのスマウグとのやり取りの中、アーケンストーンを持ち帰ったのだろうと思っているので、この時のビルボの気持ちはよく分かる。彼はアーケンストーンをどうするつもりなのか?
スマウグが倒されたという知らせは中つ国中に知れ渡った。そんな中、闇の森のエルフの王スランドゥイルは、軍勢を率いてデイルにやって来る。エレボールにある財宝の中には、闇の森のエルフの宝もあるのだから、それを取り返しにやって来たというのだった。軍勢を率いてエレボールに攻め入るつもりらしい。バルドは自分に任せて欲しいと申し出て、トーリンの説得に向かう。バルドは領主の館の前で、湖の町の人々に誓ったことを果たして欲しいと言う。前作で、あれだけの演説をして、武器や船を出してもらったのだから、欲深領主が亡くなったからといって、町の人々に約束を果たす義務がある。でも、トーリンは聞く耳を持たない。バルドは辛抱強く説得するけれど、トーリンは姿すら見せない。交渉決裂・・・ その様子を絶望的な気持ちで見ていたビルボは密かにエレボールを抜け出す。
デイルに戻ったバルドは、スランドゥイルに結果報告。スランドゥイルは直ぐにも兵を率いてエレボールへ向かうと言う。そこへガンダルフが現れる。アゾグがオークを率いて攻めて来る! 今は力を合わせてオークの軍勢に備えるべきだ! でも、スランドゥイルは信じない・・・ もう、この眉毛王は本当に厄介だな(*`д´) でも、嫌いじゃない(笑) そこに現れたのはビルボ! アーケンストーンを差し出し、これを使ってもう一度トーリンと交渉して欲しいと言う。まぁ、もうビルボとしてはそうするしかトーリンや、ドワーフたちを救うことは出来ないものね。バルドとスランドゥイルは、それぞれ軍勢を率いてエレボールへ向かう。もちろん、最初はアーケンストーンを持って交渉するが、決裂すれば戦闘も辞さない。ガンダルフはビルボにデイルに残るように言うけれど、自分にも責任があるからと同行する。
戦闘へ向けて籠城の準備をしていたドワーフたち。スランドゥイルは自分がアーケンストーンを持っていることを告げる。信じないトーリンに、エレボール内に戻っていたビルボが自分が彼に渡したことを告げる。トーリンは怒ってビルボを砦から落とそうとするが、ガンダルフが止める隙にビルボは逃げて来る。財宝を渡すか、戦うかと問うスランドゥイルに、トーリンは戦うことを宣言する。そう、ドワーフに援軍が来たのだった。鉄の足ダインの軍勢。見事なフォーメーションで戦闘態勢を作る姿は圧巻! 実はここ、てっきりオークの軍勢がやって来たのだと思っていて、どうもずんぐりと小柄でスタイルが悪いなと思ったら、ドワーフの軍勢だった(笑) ここから、このフォーメーションがガラリと変わって、戦闘態勢をとるシーンが続くけど、これホントにカッコイイ!
ダインの軍勢とエルフ軍&人間軍の戦闘開始と思われた時、山の中腹で複数の頭を持つ巨大なミミズのようなものが現れる! これ、結局ただ現れただけで、何の活躍もしなかったのだけど、一体なんだったんだろう? ガンダルフが「××(名前を失念)じゃー!」って叫んでたので、それなりに脅威的な存在なんだと思うのだけど・・・(´ェ`) まぁ、細かいツッコミはいいね(笑) 巨大ミミズと同時にオークが攻めて来る。とっさに、オークへの戦闘態勢にフォーメーションを変えるダイン率いるドワーフ軍。動こうとしないエルフ軍。ガンダルフはスランドゥイルに共に戦って欲しいと言う。スランドゥイルの返事は見せず、戦闘態勢を取ったドワーフ軍を乗り越えて、華麗に攻め込むエルフ軍のシーンに切り替わる。これカッコイイ! 戦争映画は好きじゃないけど、この華麗な戦闘シーンはゾクゾクした!
オーク軍が2手に分かれてデイルを襲っていることを知ったバルドたちは、急いでデイルに引き返す。そこで、子供たちとも無事再会。家族を守るため必死に戦うバルド。女性と子供を安全な場所に移すように言われるアルフリード。一応任務はこなしつつも、なんとか自分だけ助かろうとするアルフリードにイライラするけど、何故か憎み切れない・・・ 彼がバルドに何のために戦うのかと尋ねるシーンがある。バルドは言葉では答えないけれど、子どもたちを見る。それを見てバカにした表情をするアルフリード。何が愛だ!そんなもののために命を捨てるなんて! そう言う彼は、愛情を知らずに育ってきたのかもしれない。それは、バルドという高潔な人物との対比となっているし、ある意味人間の一面でもあるのだと思う。何度も言うけど原作の記憶が全くないので、アルフリードがここまで大きな役だったのかは謎だけど、LotRでいうところのグリマのような人物。嫌なヤツなのに、どこかで共感してしまう部分がなくもない。そういうのが上手い。
エレボールではトーリンが黄金の山を前に自分と闘っていた。しつこいようですが原作の記憶がないので、トーリンが黄金の誘惑と闘っていたのかすら不明なのだけど、原作にもある描写だとすると、トールキン博士が描きたかったテーマの一つには、欲や誘惑と闘うということがあるのでしょう。LotRも指輪の誘惑と闘う話だし。トーリンはその試練に打ち勝つ! 山の下の王としてドワーフたちの元に戻ってきたトーリンの目に迷いはなかった。必死で戦うドワーフ軍とエルフ軍の中の元に、トーリンを中心に敢然と向かって行く姿は感動的で、でも13人加わっただけだよね?というツッコミも浮かばないほど。浮かんでるけど(笑) イヤ、やっぱり王室のあるイギリスで書かれた物語だけに、王という存在は絶対なのかなと思った。トールキン博士が英国王室をどう考えていたかは不明だし、そういう部分とは別として、縦社会とか前述したように父系みたいなものを感じる物語でもあるので・・・ 「ダウントン・アビー」とか見ていると、男子でないと家は継げないとかあったようだし・・・ そういう中で、王が兵を率いて加わるということは、ドワーフたちの士気を高めるという部分はあるのでしょう。自分たちを導いてくれるという思いもあるだろうし・・・ このシーンは良かった!
さて、トーリンは崖の上にアゾグの姿を見つけ、フィーリ、キーリ、ドワーリンを連れて崖に向かう。しかし、それはアゾグの罠。レゴラスとタウリエルのことを書くのをすっかり忘れていたけど、別途オークが攻めて来るという情報を、ドルグルドゥアのようなオークの要塞(名前失念)で得て来る。あれ?これもうちょっと前だったっけ? だからバルドたちがデイルに戻ったんだっけ? ちょっと順番あやしい(o´ェ`o)ゞ 要するに、これが罠だという情報がもたらされ、ガンダルフの制止も聞かずビルボがトーリンの元に向かうわけです! 絶対にオークに見つかるというガンダルフに対し、絶対に見つからないと自信満々のビルボ。もちろん指輪があるから! 指輪の力で姿を消して、トーリンたちの元へ。タウリエルとレゴラスもトーリンたちの元に向かう。トーリンは、フィーリとキーリをアゾグ追跡に送ってしまう。アゾグに捕えられてしまったフィーリは無残にもトーリンたちの目の前で殺されてしまう。悲しみと怒りでキーリはアゾグを追う。そこにタウリエルが駆けつける。えと、ここでどっちがアゾグで、どっちがボルグだか分からなくなっちゃったのだけど、最終的にトーリンと闘ったのがアゾグでOK? ってことは、ここでタウリエルたちと闘ったのはボルグですかね? もう、何がなにやら・・・(笑) で、タウリエルはボコボコにされてしまい、彼女を助けようとしたキーリは討死 これねぇ・・・ 実は前作の感想書こうとしてて、ドワーフの見分けがつかないもので、Wikipediaなどで調べていたところ、五軍の戦いで討死って書いてあって、いきなりのネタバレでガッカリした覚えが・・・ なので、前作の感想には「あぁだから、今回フィーチャリングなのか・・・ フラグ立ったということ?」と書いている。やっぱりだったのね。・゜・(ノД`)・゜・。
ちょっと展開も早くてあまり覚えてないけど、この後レゴラスが登場してボルグを引き受けたんだっけ? とにかく、レゴラス大活躍シーンがあります! 危ないシーンではトーリンが不本意そうに加勢したりしつつ、ボルグを倒す。エルフなのでタウリエルもそうだけれど、レゴラスの華麗な戦いぶりは本当に徹底してる(笑) うっかりしてたけど、ビルボはというとオークに襲われて気を失ってしまっている。一方、氷の張った湖のような場所で、宿敵アゾグと対峙したトーリン。アゾグはハンマー投げのような武器を振り回しての攻撃。どんどん足場が無くなって行く。一歩も引かないトーリン。このシーンは本当に自然が美しかった。そこに醜いアゾグっていう対比も良かったと思う。意図しているのかは別として・・・ アゾグは氷の中に落ちてしまい、分厚い氷の下を流れて行く。まぁ、通常この状態になったらどんどん流れて行ってしまうので、助けたくても助からないパターンが多いのですが、そうは行かないのが強い敵(笑) 氷の中で目を覚まし、トーリンの足を剣で貫く! 氷を突き破って現れたアゾグと、刺し違える形となったトーリン。アゾグを倒したものの、力尽きて倒れてしまう。意識を取り戻したビルボが駆けつけるも、彼にエレボールでの非礼を詫びながら、息絶えてしまう。えぇー?!トーリン死んじゃうんだっけ?! もう本当にどれだけ原作覚えてないの! 読み返します!!
一方、エレボール前の平原では、エルフ軍&ドワーフ軍とオーク軍の戦いが続いていた。そこに、あの音楽が! そう『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』でのピピン名台詞「The Eagles Are Coming!」の大鷲たち! 大鷲たちに乗って茶色のラダガストと、皮を変える者ビヨルンの姿も! 相変わらず大鷲がやって来たらOKなのであれば、最初から参加してくれよ大鷲!と思うし、ラダガストとビヨルンが一応参加しました程度の描かれ方なのも残念ではあるけれど、まぁ敵の大将であるアゾグと、副将であるボルグが倒されている以上、オーク軍を率いる人はいなくなったわけだからね。一応、戦のセオリーとして敵の大将を倒したら勝ちということなのだと強引に理解(笑)
崖の上ではレゴラスが父王スランドゥイルに、自分は闇の森には戻れないと告げていた。父は息子の思いを理解し、ある人物を探すように言う。ストライダーと呼ばれる人物! キタ━━━━(*゜∀゜*)━━━━!! 名前を問うレゴラスに、それは自分で調べるように言うあたりもニクイ( ̄ー ̄)ニヤリ そして、お前の母親はお前を愛していたと告げる。ちょっとこの辺り、母親とのことが唐突だったのだけど、レゴラスは母親、もしくは母親のことで父親と確執があったのかしら? まぁ、でも冷酷で利己的な男という印象だった、スランドゥイルの父親的一面を見てちょっとドキドキ! リー・ペイスではなくて、あくまでスランドゥイルにではありますが。別にいいけど(笑) このシーンが入ったことで、レゴラスが何故『ロード・オブ・ザ・リング』では、さすらいの身であったのか、そしてアラゴルンと友人であったのかが分かる仕組みになっている。
トンネルのようなところを抜けると、キーリの亡骸を抱き泣いているタウリエル。この胸の張り裂けそうな気持ちは何なのか?と問うタウリエルに、太い眉毛一つ動かさず「それは愛だ」と答えるスランドゥイル。こんなに辛いなら愛などいらないと嘆くタウリエルに、それが真実の愛だから辛いのだと答える。スランドゥイルも真実の愛を失ったのかもしれない・・・ だから、こんな感じになっちゃったのかも。ほぼ、表情を変えずに、その感情を伝えたリー・ペイスの演技は見事! 最後まで己を貫くスランドゥイル。ファンになってしまいました(笑) ヘラジカに乗って戦地にやって来た時は(。・w・。) ププッと思ったけど(笑) でも、このヘラジカ実は角部分にオークを数匹ひっかけて、一気に首をはねるという裏技(?)が出来る優れた乗り物なのでした。あ、せっかくの感動シーンが・・・(o´ェ`o)ゞ
場面変わって、ビルボは家路につくことに。悲しくなるからと、お別れはアッサリ。本当はこっそり帰ろうとしていたっぽい。お茶の時間は14時だからいつでも訪ねて来てと言い残し去って行くのは、本当にビルボっぽい。ホビットっぽいのかは分からないけど、とってもビルボっぽい終わり。あの冒険と死闘の後にしては、本当にアッサリだけど(笑) ビルボはガンダルフと共にホビット庄へ向かうけれど、よく考えるとアーケンストーンはどうなったんだっけ? スランドゥイルからドワーフに返してもらったのかしら? あとバルドたちデイルの人たちは? ちゃんと分け前を貰えたのかしら? スランドゥイルはともかく、ビルボたちが立ち寄る形でデイルの町のその後くらい入れても良かった気もするけれど・・・ と、こうやって感想書いてるとツッコミどころ満載になってしまうのだけど、見ている間は全く気にならない! だってもう、ずっとドキドキして興奮状態だし、とにかく旅がどうやって終わるのか気になって仕方がないから。
ホビット庄手前でガンダルフと別れるビルボ。ここもわりとアッサリ風味だったな・・・ LotRでも旅の仲間として登場するガンダルフだけど、フロドのことはとっても心配しつつ友達という感じではなかった。指輪保持者として守るものという立場というか・・・ でも、ビルボのことは本当に好きなんだなという感じがして、この別れのシーンも好き。そしてガンダルフはビルボに指輪を使い過ぎないようにと忠告する。知ってたのね?! するとビルボは、指輪は無くしてしまいましたと答える。あー!何故か原作のこのシーンだけは記憶にある!! ガンダルフはもちろん嘘をついていることは見抜いているけど、そのまま行ってしまう。
ホビット庄に戻ると、ビルボは亡くなったことにされており、今まさに袋小路屋敷では家財オークションが行われていた。LotRシリーズでもそうだったけれど、世界の危機だというのに、そんなことは別世界の話だというようなホビット庄。そして、どこかチャッカリしているけど愛すべきホビットたち。怒ったビルボが抗議すると、だったら自分がビルボであることを証明しろと言われてしまう。ビルボはトーリンと交わした旅の契約書を取り出す。このトーリンという人物は誰なのかと問われて「彼は友達だった」と答える。泣ける・・・ がらんとした部屋に入るビルボ。指輪が気になる・・・ 指輪の誘惑に少し抗うけれど、結局ポケットから取り出す。すると、ドアを叩く音・・・ 慌てて指輪を隠すビルボ。来客お断り!と叫ぶ。あれ?この声は・・・ すると、古い友達でもか?という声。そう! この日はビルボ111歳の誕生日! 『ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間』の冒頭場面! 。゜(/□\*)゜。わ~ん! ありがとうPJ! ツッコミどころも満載だけど、放りっぱなしのエピソードも多々あるけど、きっちり『ロード・オブ・ザ・リング』に繋がった! これで、無限ループで旅出来る!! 中つ国のあの世界が大好きな人間にとって、これは本当にウレシイ! ずっと中つ国にいれるんだもの!!
終わってしまった・・・ と感慨に浸っていると、ピピンことビリー・ボイドの歌声が流れ、キャスト紹介はキャラの作画。これはアラン・リーだったっけ? ジョン・ハウだったっけ? とにかく中つ国の世界をデザインした、お2人のうちのどちらかによるもの。このエンドロールも泣ける。・゜・(ノД`)・゜・。 終わってしまった・・・ 感動!
キャストについては、もう十分に感想が長い上に、言いたいことがたくさんあって書ききれないので主要キャラのみ一言ずつ。LotRから続投の、オーランド・ブルーム(レゴラス)、ケイト・ブランシェット(ガラドリエル)、ヒューゴ・ウィーヴィング(エルロンド)、クリストファー・リー(サルマン)は、今シリーズ内での出演シーンの多さに関わらず、LotRシリーズのイメージを壊さず、またLotRに繋げる役どころとして素晴らしかったと思う。ややレゴラスの輪郭が四角くなり、フットワークも重くなったような気もするけれど・・・ バルドのルーク・エヴァンスも高潔な人物をイヤミなく演じていたと思うし、スランドゥイルのリー・ペイスの気取り切った役作りは見事! 紅一点タウリエルのエヴァンジェリン・リリーも女性的過ぎず良かったと思う。ホメてます! しかしPJ目の下長い女優さん好きだよね(笑) それぞれの個性を発揮したドワーフたちも良かったと思うけど、最後まで名前と顔が一致しないキャラが数名・・・ 原作にはない異種間恋愛をしたキーリのエイダン・ターナーが、ドワーフらしからぬ切なさを感じさせて良かった。今作では、かなり残念な姿を見せることになってしまったトーリン・オーケンシールドのリチャード・アーミテッジも良かったと思う。王らしく死ぬシーンは良かった!
さて、LotRシリーズ、『ホビット』シリーズとガンダルフを演じたイアン・マッケランには、お疲れさまでしたと言いたい(笑) 『ホビット 思いがけない冒険』では、袋小路屋敷の13人のドワーフ+ビルボとの食事シーンの撮影時、たった1人グリーンスクリーンで演じなければならず、上手く出来なくて落ち込んでいた姿が特典映像に収められていた。改めて大変な役だったんだなと思いつつも、おそらくこれから「ホビットの冒険」と「指輪物語」を読む人の頭の中では、間違いなくガンダルフはサー・イアンの姿をしているのだろうと思うくらい、完璧なガンダルフだった! そして、ビルボ・バギンズのマーティン・フリーマン! 初めてマーティンを認識したのが「SHERLOCK」のジョン・ワトソン役。『ラブ・アクチュアリー』とかも見てるけど、全く覚えてないので(o´ェ`o)ゞ ジョン役も同じカテゴリーに入りそうなキャラクターではあるものの、全くの別人でビックリ! しかも40歳過ぎてこのかわいらしさ! 全体的なキャラ設定もそうだけれど、それを踏まえたちょっとした仕草、例えば『ホビット 思いがけない冒険』での、初めての野宿シーンでの伸びとか、そういう遠景でチラリとしか映らないシーンでさえ、しっかりビルボであるということがスゴイ! まぁ、当たり前といえば当たり前なのだけど・・・ LotRのイアン・ホルムのビルボに繋がるかというと、60年後にああなりますかね?(゜-゜)という気もしなくもないけど、あくまで『ホビット』シリーズのビルボ・バギンズとしては完璧だったと思う!
何より13年間を通して、中つ国という世界を映像化したことがスゴイ! New Zealandは今では完全に中つ国だものね(笑) イヤ、バカにしてはいません! 絶対行こうと決めているし! 本当にあの自然があって良かった! あの自然があってこその中つ国であり、『ホビット』シリーズであり、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズだから。それは、New Zealand出身のピーター・ジャクソン監督だからこそ! ロケ地もよく知っていた場所だったりするみたいだし。本当にオタクのPJが監督で良かった! 同じくオタクのギレルモ・デル・トロ版の『ホビット』シリーズも見てみたかった気もするけれど、やっぱり中つ国はPJに撮ってもらった方がいい気がする! こんなに美しい中つ国を見せてくれてありがとう!
映画としてはやや力技な部分があったと思う。単体で見ると『ホビット 竜に奪われた王国』を超えてはいないと思うし、シリーズ全体としても『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズを超えていないと思う。まぁ、それは原作のスケール感の違いもあるので当然とも言えるのだけど・・・ でも、『ホビット』シリーズの終わりとして、そして『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズへつながる作品として、見事だったと思う! 前述したけど、LotRシリーズのファンとして、無限ループで楽しめる作品を作ってくれてお礼を言いたい! ありがとうPJ!
まぁ、今作だけ見る人もいないと思うけれど、とにかく『ホビット』シリーズで旅立った人は是非旅を見届けて欲しい! LotR見ていない人も、今からでも遅くないので是非、前2作をレンタルして劇場で見て! そして『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズも是非(笑)
追記:そういえばPJカメオ出演シーン見つけられなかった