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ロシア政府も、朝鮮半島情勢の安定の 必要性とTHAAD配備への反対の意向を重ねて表明した。

2016-02-17 | 日本と韓国・朝鮮・中国との友好

[ニュース分析]

朴大統領国会演説、「始まりに過ぎない」北朝鮮制裁に打つ手なし

登録 : 2016.02.17 01:37 修正 : 2016.02.17 06:35

 

強硬基調の実効性は

16日午前、国会で国政演説を行う朴槿恵大統領が=イ・ジョンア記者//ハンギョレ新聞社

5・24措置で、すべての交流・協力中断 
最後に残った開城工業団地まで閉鎖
政府単独で圧迫する方法は残されていない 

国際社会の協力による圧迫の強化も 
THAADをめぐる中国との対立に阻まれ限定的に 
「対話と交渉以外、問題解決の道はない」

 

 朴槿恵(パククネ)大統領が16日、国会演説で明らかにした北朝鮮の核実験・ミサイル発射に対する対応の基調や目標、手段は単純だ。国際社会との協力で 圧迫と制裁を継続すると共に強化していくことで、「北朝鮮政権が、核開発は体制崩壊を早めるだけだという事実を自覚し、自ら変化せざるを得ない環境」を作 るというものだ。この論理を延長すると、北朝鮮が核を放棄しなければ、政権崩壊まで追い込むということになる。朴大統領は、「その道を歩んでいく上で、よ り大きな課題が待っているかもしれないが、国民が支持し、共に歩んでくれれば、成し遂げられると確信している」と強調した。 “長期戦”を覚悟しているということだ。

 

 朴大統領は演説で、6カ国協議など、対話と交渉を通じた核問題の解決の可能性を一回も口にしなかった。会話と交渉は考慮していないという意味だ。北朝鮮 に対する人道的支援と交流協力も排除した。むしろ盧泰愚(ノテウ)政権以降、政府と民間レベルの対北朝鮮支援額が30億ドルになると指摘した後、「一方的 な支援は、これ以上は行ってはならない」と釘を刺した。 「人道的支援と交流協力=一方的支援」と断定したのだ。こうした認識に基づき、朴大統領は「既存の方法と善意だけでは、北朝鮮政権の核開発の意志を決して 放棄させることはできない」とし「北朝鮮の核とミサイル能力の高度化を防ぐためには、北朝鮮への外貨流入を遮断しなければならない」と強調した。“資金 源”を塞ぎ、圧迫と制裁で追い込んでいくということだ。朴大統領が「開城工団の全面中断は、私たちが国際社会と共に行う諸措置の始まりに過ぎない」と言っ たのも、このような背景からだ。

 

 問題は、朴大統領が明らかにした目標を達成できる“手段”があるかだ。“希望”が政策にならないように、“怒り”も政策にはならない。政策は、作動可能 な手段と執行過程を前提とする。朴大統領は開城工団の全面中断措置が「始まりに過ぎない」としたが、政府が単独で北朝鮮に向けて実施できる圧迫と制裁の手 段は残されていない。李明博(イミョンバク)政権の5・24対北朝鮮制裁措置により、開城工団を除くすべての交流協力が禁止された上に、朴槿恵政権は南北 関係の最後に残った安全弁である開城工団まで閉鎖した。軍通信網と板門店の連絡官の窓口も閉ざした。今、南北は一糸たりとも繋がっていないのが現状だ。仁 済大学のキム・ヨンチョル教授は「手段がないのに、何を持って目標を達成するのか」とし「対話と交渉を排除したら、問題を解決する道はなくなる」と述べ た。

 

 国際社会が取る対北措置も限定的にならざるを得ない。国連安全保障理事会(安保理)で議論されている新しい対北朝鮮制裁決議は、北朝鮮の3回目の核実験 に伴う決議2094号よりも、強力なものになるかもしれないが、朴大統領が望む「終末的な決意」(terminating resolution)になる可能性はまったくない。中国政府は依然として「朝鮮半島の非核化の実現」と「朝鮮半島情勢の平和安定の守護」を強調してい る。朝鮮半島情勢を悪化させない「合理的な制裁」にのみ同意するということだ。さらに、朴大統領が、中国政府が再三反対の意向を表明してきた高高度防衛ミ サイル(THAAD)の配備を推進している状況で、中国の協力を得られるのは益々困難になったと見るべきだろう。北朝鮮の対外貿易の約90%が朝中貿易で ある状況で、中国の全面的参加がなければ、国際社会の対北朝鮮制裁が実効性を持てなくなるのは朴大統領も認めている。ロシア政府も、朝鮮半島情勢の安定の 必要性とTHAAD配備への反対の意向を重ねて表明した。朴槿恵政権の開城工団の全面中断措置に対し、明示的な支持を明らかにした国が米国と日本だけとい う事実は、示唆するところが多い。

 

 朴大統領が同日の演説を通じ対北朝鮮政策の基調を全面的に変えたかどうかも、様々な分析が飛び交っている。統一部当局者は「朝鮮半島信頼プロセスの完全 破棄ではない」としている。チョン・セヒョン朝鮮半島平和フォーラム常任代表(元統一部長官)は「段階的アプローチを打ち出した朝鮮半島信頼プロセスは、 2014年の『統一大当たり論』により、すでに事実上破棄された」とし「今回の演説は、北朝鮮の崩壊と吸収を前提とした統一論の素顔を露わにしたもの」と 指摘した。

 

イ・ジェフン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

 

韓国語原文入力:2016-02-16 19:35

http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/730627.html訳H.J


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