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「福井・焚書坑儒事件」関連の新聞記事です。
前の記事で上限の一万字を超えてしまったので、
新聞記事だけ、こちらで紹介します。
昨日は、夜遅くまでマスコミの取材が相次いだのですが、
この事件が掲載された記事を順次紹介します。
今朝の中日新聞と朝日新聞(いずれも社会面)
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「撤去書籍のリスト公開 上野東大教授らの著作」@中日新聞
2006.8.11共同通信
福井県が、上野千鶴子東大教授らのジェンダー関連の書籍を県の施設 から一時撤去したため、上野教授らが撤去対象になった書籍のリストの 公開を求めた問題で、県は十一日、非公開から一転してリストを公開した。
県によると、公開を決定したのは、リストの作成者が了承するなど、事情が変わったためという。リストには上野教授の「スカートの下の劇場」など約百五十冊の書名や著者名が記されている。
県は三月、県の男女共同参画推進員から「内容が過激で不適切」との指摘を受け、生活学習館の書架から書籍を撤去。その後、抗議を受け書架に戻した。
上野教授らは六月、リストの公開を請求したが、県は「著者の利益を害する恐れがある」などとして非公開を決定。上野教授らは七月、公開を求めて提訴する方針を明らかにしていた。
上野教授らは「経緯の説明も謝罪もまったく行っていない」として、十一日付で知事に抗議文と公開質問状を提出。提訴は見送るという。
(共同 2006/08/11)
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「ジェンダー本撤去 福井県、書名を公開」朝日新聞
福井県生活学習館(福井市)でジェンダーや性教育に関する本が書架 から一時撤去された問題で、県は11日、撤去した計153冊の書名や 著者名をすべて公開した。著者とされる社会学者の上野千鶴子さんら20人が県を相手取り、撤去された書名などの公開を求めて今月下旬に提 訴を予定していた。原告団事務局は、経過の説明や謝罪を求める抗議文を西川一誠知事に送付。所期の目標が達成されたとして提訴はとりやめる。
公開したリストでは、「ジェンダー」や「フェミニズム」の言葉を書名に含む本が多く、「スカートの下の劇場」など上野さんの著書や共著は18冊あった。原告団の社会学者の江原由美子さんの著書は上野さんとの共著も含め15冊あった。
昨秋以降、県の男女共同参画推進員の男性から「不適切で内容が過激」とリストを挙げて指摘を受け、県は3月末に撤去。5月に書架に戻したが、上野さんや地元市議らが6月にリストの情報公開を請求。県は書名や著者名などを黒く塗りつぶして公開していた。
公開した理由について、杉本達治・県総務部長は「リストの作成者か
ら公開してもよいとの了承が得られたため」などと説明している。
(朝日新聞 2006/08/12)
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上野教授らが訴訟取りやめ
福井県 撤去本リスト公開で
福井県生活学習館(福井市)で上野千鶴子・東大教授(社会学)の著作などの男女共同参画関連図書、約百五十冊が一時撤去された問題で、県は十一日、非公開決定していた対象図書や著者のリストを一転、公開した。これを受け同日、上野教授らは八月中に予定していた県を相手取る公開請求訴訟を取りやめることを決めた。
公開されたリストは「必要なのか非常に疑問に思うもの」の題名で、書籍の名前や副題、著者名などを列記していた。
上野教授の「スカートの下の劇場」や福島瑞穂・社民党党首の「結婚はバクチデである」などが含まれていた。県は、書架から図書を一時撤去していた。
県庁で同日開かれた会見で、杉本達治・県総務部長は方針転換した理由を「リスト提供者から公開してもよいとの意向が確認できた」とだけ説明。目前に迫っていた提訴との関連については名言を避けた。
上野教授らは同日、西川一誠知事に対し、一時撤去について抗議文を提出した。上野教授は「提訴に踏み切る決断をした私たちの勝利。リストは手に入ったが、その作成者や経緯など不明の点は残る。図書の撤去など一連の県の行動について抗議する」とし、類似の事例が他自治体にないか監視する考えを示した。
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リストに記された主な著者と書籍名
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▽上野千鶴子「スカートの下の劇場」「1.57ショック」「女という快楽」「なりたい自分になれる本」▽江原由美子「「ジェンダーの社会学」「フェミニズムの主張」▽田嶋陽子「もう『女』はやってられない▽西野瑠美子「従軍慰安婦の話」▽二宮周平「離婚判例ガイド」▽樋口恵子「エイジズム」▽福島瑞穂「結婚はバクチである」▽宮台真司他「サブカルチャー神話解体」(著者名と書籍名はリスト通り、順不同)
(中日新聞 2006/08/12)
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「撤去書籍のリスト公開 上野東大教授らの著作」中日新聞
男女共同参画本 撤去リスト公開
福井県が方針一転
上野教授らに通知へ
福井県生活学習館(福井市)で、上野千鶴子・東大教授(社会学)の著作などが「内容が過激だ」として男女共同参画関連の書架から一時撤去された問題で、県は十一日、非公開決定をしていた対象図書名や著者を公開する考えを、情報公開請求者に通知した。
上野教授らが八月中にも県を相手に、書名などの公開を求めて福井地裁に提訴する方針を示しており、県の方針転換は訴訟の回避が目的と見られる。上野教授ら複数の請求者に十一日、順次通知を始めた。
情報公開請求されたのは、県内の個人が「内容が過激だ」と指摘し、県に提出した蔵書のリスト。書名や著者名などが記され、一時撤去のきっかけになった。
県は当初、このリストの公開請求に対し、リスト提供者が特定されるなど個人の利益を害し、著者にも迷惑が及ぶ恐れがあるとして、七月までに非公開を決定していた。この時期に方針を変えたことについて、県男女参画・県民活動課は「リスト提供者から公開について一定の理解を得られたため、情報公開制度の趣旨などを総合的に考慮して」と説明する。
県は今年三月、このリストを基に二千自治七百冊ある蔵書のうち、約百五十冊を書架から事務室内に移した。その後、五月に元の状態に戻している。
(2006.8.11 中日新聞)
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