みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

「受動喫煙防止のために」(上)有毒性への認識足りず(下)互いに思いやりの心を/初摘み新茶

2009-06-06 17:06:41 | 健康/くらし/薪ストーブetc
名古屋に住んでる関係者の、そのまた関係者から、
静岡のお茶農家でつくった初摘み新茶が届いた。

袋を開けると、とてもよい香りがする、
針のようなサラサラで繊細な新茶がこぼれ出た。
  
こういう高級そうな本物の新茶ははじめて。


ぐうぜんにも、東京土産の「初摘み新茶」ロールも到来。


初夏の茶畑の香りを運んできてくれる、さわやかな風味と、
ほんのりと甘い新茶の味わいはまさに甘露、米粉ロールとよく合う。

ほかにも、おいしいものが続いた今日このごろ。
  
肉類や油ものは好きじゃないので食べないのだけど、
なぜかコレステロールが高め。中性脂肪はすごく低いので、
食べ物が原因というよりは、体質の遺伝と医者にいわれてて、
ケーキ類を食べないようにしているのだけど、
やっぱりおいしいものは、ついつい食べちゃいますね(笑)。

とはいえ、名まえのついたビョーキを二つ抱え、経過観察中のものもあり、
クレアチニンの数値も高めなので、もうすぐでる
三ヶ月ごとの血液検査の結果が気がかりです。


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ということで、
体調には気をつけて、無理をしない程度に暮らしているのですが、
先日の、シックハウス症候群の検査で化学物質に過敏なことがわかった。

なかでも、いちばん苦手なのが「たばこの煙」。

ホテルでもレストランでも、すれ違っただけでも、
タバコのにおいがすると動悸がして、胸が苦しくなる。
50数年生きてきて、一度もためし吸いさえしたことがないくらい大嫌い。

吸う人にとっては無害でも、被害の大きさが認識されにくいタバコの害。
と思っていたら、
吸わない人への受動喫煙の被害の大きさが、中日新聞記事に連載された。
単に「嫌い」ではなくて、体調や体に影響が出る、と
よくぞ書いてくれた、と涙が出る思いだ。
「外で吸った親が部屋に戻って吐く息で、(ぜんそく)発作を起こす子も多い」
ということだから、きっとわたしはこういうタイプなのだろう。

ひとりでも多くの人に読んでもらって、知られていないタバコの有毒性と、
タバコの臭いで苦しむ人がいることを知ってほしい。


受動喫煙防止のために<上> 有毒性への認識足りず
中日新聞 2009年5月28日

 健康増進法の施行から六年が経過し、路上や駅など公共の場での喫煙規制が進んでいる。しかし、規制対象から外れた公園や喫煙所、規制の届かない家庭などで受動喫煙の被害は依然続いている。三十一日の世界禁煙デーを機に、現状を報告する。 (山本哲正)

 公園や家庭で被害
 求められる規制、警告の強化

東京都北区の児童公園。滑り台などで遊ぶ子どもたちを囲む形で、園内三カ所に灰皿が置かれ、十人ほどが紫煙を上げる。八カ月の女児を連れた母親(28)は「子どもに悪影響がありそうで嫌」と顔をしかめるが、喫煙する無職男性(70)は「公園で吸うぐらい、いいじゃない」。会社員男性(24)は「灰皿が置いてあるから。道路じゃ吸えないし…」と言い訳した。
 同区は昨年十二月、路上喫煙防止条例を施行したが、逆に、規制対象外になった公園などでの喫煙が目立つようになった。同じ趣旨の条例は千代田区や名古屋市など、全国約五十の自治体で制定されているが、公園での喫煙を規制しているのは、千葉市、豊島区など少数だ。罰則付きで先進的な受動喫煙防止条例を定めた神奈川県でも、公園での規制はない。公園などが喫煙者のたまり場となることを防ごうと、厚生労働省の受動喫煙防止検討会は三月、「公共的空間は原則全面禁煙に」と求める報告書を出した。
 実際、屋外喫煙でも、風下側にいる人は受動喫煙の被害を受けやすい。産業医科大の大和浩教授(健康開発科学)が実験で、通学路を歩く喫煙者の後方五メートル地点で汚染度を測ったところ、喫煙室基準と同程度から倍近くの数値が出たという。大和教授は「屋外でも受動喫煙の被害を受けるのは明らかで、通行者の多い公道、通学路、公園、遊園地は禁煙化が必要」と結論づけた。
     ◇
 また「法的規制の及ばない家庭で、受動喫煙にさらされている子どもたちがいることが大きな問題」と、国立がんセンター研究所の望月友美子医師は警鐘を鳴らす。「気遣っているつもりで、ベランダや換気扇の下で吸う保護者もいるが、子どもの受動喫煙を防げていない」と大和教授。
 中央内科クリニック(東京都中央区)の村松弘康呼吸器内科医師が今年二月診察した、ぜんそくの女児は両親が喫煙者だった。両親は、女児から離れた部屋や外で喫煙していたが、女児の発作は家族と一緒に過ごす週末に集中して起こっていた。村松医師は「外で吸った親が部屋に戻って吐く息で、発作を起こす子も多い」と両親を指導した。
     ◇
 「日本では、たばこの有毒性がしっかり周知されていないから、対策が不十分になっている」と苦言を呈するのは、たばこ問題情報センター(千代田区)の渡辺文学代表。「商業施設の入り口や主要駅近くなど、人通りが多く受動喫煙の起きやすい場所に平気で喫煙所を設けていることからも、有毒性に対する認識が甘いことが明らか」と指摘する。
 受動喫煙の煙には、ニコチン、シアン化物、ヒ素、カドミウムなど数百種類の有毒汚染物質が含まれている。公共の場の全面禁煙化が進む欧米各国やオーストラリア、タイなどでは、たばこパッケージの健康警告表示も、損なわれた肺の写真などを使ったインパクトが強いものだ。一方、日本の表示は、警告文のみにとどまる。日本も批准している「タバコの規制に関する世界保健機関枠組条約」では、写真入り警告を推奨しており、日本でも警告表示の強化が求められている。
 国内で受動喫煙に対する危機意識が浸透しない一因として、望月医師は「本当に深刻な害があるなら、行政から“それなりの規制”があるはずという意識がある」と分析。「食品や家庭用品の場合と同じ考え方、つまり科学的根拠に基づいて、国が率先して屋内の全面禁煙など適切な規制を進めることが必要」と訴える。
中日新聞 2009年5月28日
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受動喫煙防止のために<下> 互いに思いやりの心を
中日新聞 2009年6月4日

 神奈川県の罰則付き受動喫煙防止条例や路上喫煙の規制など、喫煙対策は「マナーからルールへ」の流れにある。しかし喫煙規制がない場所では、喫煙者のマナーに頼らざるを得ない。非喫煙者がうまく「NO」を伝える方法、喫煙者の心得などを、日本の伝統的礼法「小笠原流」から学んでみた。 (山本哲正)

小笠原流礼法に学ぶ
 非喫煙者にとって、近くで吸われるたばこは不快で、受動喫煙の害もある。小笠原流礼法総師範の柴崎直人さんは「人前の喫煙は『私も楽しみたいが、あなたが大事』との姿勢がない。一方的に相手に苦労を強いることになる」と、喫煙者側に注意を促す。
 相手のことを考えず、自分だけが百%楽しむ姿勢は、小笠原流礼法では「我十分(われじゅうぶ)」とされ、「相手を大切に思う心」を基本とする同礼法にとって許されないものだ。
 定められた場所以外で喫煙する場合、柴崎さんは「子ども、妊婦のほかに、外見では分からない呼吸器系、循環器系の疾患を抱える人もいる。屋外では近くに人がいない風下で喫煙を」と周囲へ細かな気配りを求める。
 非喫煙者の近くで吸いたいときは、相手に断りを入れる必要がある。その場合、相手に選択権を持たせる言葉が大切で、柴崎さんは「やっぱり、吸わない方がよいですか?」と尋ねることを勧める。「人は『いいえ』より『はい』の方が言いやすいから。『吸っていいですか』では相手が断りにくく、思いやりが足りない言い方になる」と説明する。
     ◇
利己主義を謹んで
要求も「お願いの言葉」に込める

 一方で、たばこを吸わない人も思いやりの心を示した方が、喫煙者側との“交渉”がうまくいく場合が多い。マナーに反する喫煙に困った場合、柴崎さんは「アサーティブ(相手を尊重しながらの自己表現)な伝え方を試してほしい」と提案する。(1)理由(2)要求(3)結果-の内容を「お願いの言葉」に盛り込むことで、効果が期待できるという。
 たとえば、喫煙室があるのに厳格な分煙になっていない職場の場合、「煙が部屋に広がっている」「私はせきをこらえるのに精いっぱい」などの“理由”をあげて、「喫煙室で吸っていただけませんか」と“要求”。予測される“結果”として「そうしてもらえると集中して仕事ができて、助かります」と伝え、相手に心理的報酬を用意する。
 しかし、喫煙制限がない飲食店では、喫煙をやめてもらう「お願い」をすること自体が難しい。喫煙者側に「灰皿が置いてある店でなぜ吸っていけないのか。自分も客」「非喫煙者は禁煙・分煙の店に行けばいい」といった意識が強いからだ。柴崎さんは「飲食店では、マナーなき喫煙をマナーある対処で防ぐことが難しい」と指摘する。
 どうしても、店内での受動喫煙から身を守りたい場合、柴崎さんは「『けむいからやめて』ではなく、アレルギーやぜんそく、子どもがいるなど体調、身体的な理由を相手に説明して」とアドバイスする。喫煙者に言い負かされた印象を与えず、「相手のためにやめてあげた」と感じさせることが重要になる。
 相手を思いやれるマナーがある社会では、喫煙者と非喫煙者の共存も夢ではないはずだ。しかし、欧州を中心にレストランや公共の場の禁煙法が制定され、法規制が世界的に進んでいる。
 柴崎さんは「異文化がぶつかり合う海外と異なり、日本には古来、相手の気持ちを忖度(そんたく)して行動する文化があったが、戦後、礼儀作法の文化は衰退した」と話し、「受動喫煙を防いでいくには、海外のような厳格な法規制に頼らざるを得ない」と残念がる。

 <小笠原流礼法> 源氏の流れをくむ、小笠原家に伝わる日本古来の礼儀作法の流派で、江戸時代は幕府の公式礼法だった。「畳の縁を踏んではならない」など、日本に普及している作法の原点で、現代でも企業や学校などのマナー研修などで取り入れられている。小笠原流礼法宗家本部は東京都港区。
中日新聞 2009年6月4日


  




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