みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

被災女性の悩み相談ブログ開設/慚愧の思いで語り直す福島原発事故(藤田祐幸さん)

2011-04-03 19:19:56 | 地震・原発・災害
今日日曜日の読売新聞に、東日本大震災で被災した
女性のための相談ブログが開設されたとのっていました。

読売新聞には、ときどきよい記事が載るのですが、
わたしのまわりで購読している人は少ないと思うので、以下に紹介します。
くらし家庭欄では、放射線の健康、食べ物・水への影響についても特集を組んでいます。

被災女性の悩み相談ブログ、仙台の漫画家が開設 

 仙台市在住の漫画家、井上きみどりさんが、東日本大震災で被災した女性向けに、健康相談などに応じるブログ「震災にあった女性のための からだとこころの救急箱」を開設した。
 不自由な避難所生活を強いられる女性たちが抱える、生理や妊娠、更年期の症状などの悩みについて、相談から回答までをメールでやり取りできる便利さが受けて、アクセス数は2日までに1万件を超えた。
 ブログは3月23日に開設。パソコンや携帯電話からのメールを受け付け、井上さんや仲間の女性編集者がチェックした上で、婦人科医や漢方専門医、精神科医、泌尿器科医らに転送する。これまでに「避難所で婦人科薬がなくなって不安」「症状が悪くなっている気がする」などの相談が寄せられたという。
 井上さんは子宮筋腫を患った体験から、女性特有の病気の患者と医師を題材にしたエッセー付きの漫画を刊行するなど、女性の健康に強い関心をもってきた。地震で井上さんも自宅マンションの近くで下水管が損傷し、トイレから水が逆流するなどの被害を受けたが、避難所暮らしを送る女性たちが、他人に相談しにくい悩みを抱えているのでは、と心配していたという。
 そんな時、取材で知り合った医療関係者と「女性の悩みを気軽に相談できる方法を発信できないか」と話し合い、「メールを使えば相談しやすいはず」とブログの開設を決めた。
 心の相談を担当する長野県松本市の東昌寺副住職、飯島恵道さん(47)は、看護師の経験をもち、チェルノブイリ原子力発電所を視察したこともある。飯島さんは「細かい気配りができる女性は避難所での役割が大きい分、無理や我慢をすることも多い。相談で少しでもプラスになれば」と話す。
 井上さんは「限界はあるかもしれないが、少しでも被災者の安心につながってほしい」と利用を呼びかけている。
 ◆「震災にあった女性のための からだとこころの救急箱」(http://hi-kimidori.cocolog-nifty.com/tohoku/)
(2011年4月3日 読売新聞) 


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3月26日に藤田祐幸さんが長崎で講演されたYouTubeは前に見たのですが、
あらためて、28日に福島原発について、語りなおしていらっしゃるYouTubeがあります。
反原発運動をしていたときに、藤田さんを招いての講演会を岐阜で主催したことがあり、
名古屋でも2度ほどお会いして話したことがあります。

とても誠実で真摯で温かい方で、科学者としても信頼しています。
ぜひ1人でも多くの人に視聴していただきたいお話しです。

【YouTube動画】2011 3 28(藤田祐幸さん)
慚愧の思いで語り直す福島原発事故

    

ことここにいたって、原子力政策(原発)を推進してきた研究者たちも「提言」をしたそうです。
いまになって、
「原子力工学を最初に専攻した世代として、利益が大きいと思って、原子力利用を推進してきた。
(今回のような事故について)考えを突き詰め、問題解決の方法を考えなかった」
と陳謝されても・・・・。

原発事故、国内の経験総動員を…専門家らが提言

 福島第一原子力発電所の事故を受け、日本の原子力研究を担ってきた専門家が1日、「状況はかなり深刻で、広範な放射能汚染の可能性を排除できない。国内の知識・経験を総動員する必要がある」として、原子力災害対策特別措置法に基づいて、国と自治体、産業界、研究機関が一体となって緊急事態に対処することを求める提言を発表した。
 田中俊一・元日本原子力学会長をはじめ、松浦祥次郎・元原子力安全委員長、石野栞(しおり)・東京大名誉教授ら16人。
 同原発1~3号機について田中氏らは「燃料の一部が溶けて、原子炉圧力容器下部にたまっている。現在の応急的な冷却では、圧力容器の壁を熱で溶かし、突き破ってしまう」と警告。また、3基の原子炉内に残る燃料は、チェルノブイリ原発事故をはるかに上回る放射能があり、それをすべて封じ込める必要があると指摘した。
 一方、松浦氏は「原子力工学を最初に専攻した世代として、利益が大きいと思って、原子力利用を推進してきた。(今回のような事故について)考えを突き詰め、問題解決の方法を考えなかった」と陳謝した。
(2011年4月2日01時42分 読売新聞)


[放射線 健康にどんな影響]全身に浴びると…100ミリ・シーベルトでがん危険性0.5%増

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、放射能漏れが続いている。放射線は健康にどんな影響があるのか、危険な放射線のレベルとはどれぐらいか、様々な測定データや基準値はどう読めばいいのか――など、ポイントをまとめた。(館林牧子、高橋圭史、中島久美子)
 放射線の健康への影響で明らかなのは、がんになる危険性が高まることだ。では、その「程度」はどれぐらいなのだろう。
 放射線の体への影響を表す単位にはシーベルトが用いられる。世界の放射線の専門家で作る「国際放射線防護委員会(ICRP)」によると、放射線を全身に一度に浴びると、がんなどで死ぬ危険は1000ミリ・シーベルトあたり5%高まる。100ミリ・シーベルトなら10分の1の0・5%、200ミリ・シーベルトなら1%危険性が増えるわけだ。
 日本人の約30%は、がんで亡くなっている。100ミリ・シーベルトの放射線の影響が加わると、がんの危険性は0・5%増えて30・5%になり、200ミリ・シーベルトの被曝(ひばく)なら1%上乗せされて31%になる計算だ。
 がんの原因の約30%は、たばこだ。危険性が0・5%高まる100ミリ・シーベルト程度の放射線と比べた場合、発がんへの影響は喫煙の方がはるかに大きいと言える。
 一方、放射線量が100ミリ・シーベルトより少ない場合、がんの危険性の差はわずかで、はっきりした影響はわからない。一般に「明らかな健康障害が出るのは100ミリ・シーベルトから」とされるのはこのためだ。

 ◆シーベルトとベクレル  「シーベルト」は、人体への放射線の影響の度合いを表す単位。1シーベルト=1000ミリ・シーベルト、1ミリ・シーベルト=1000マイクロ・シーベルトだ。
 一方、「ベクレル」は、放射性ヨウ素や放射性セシウムなどの放射性物質が、放射線を出す度合いを表す。食品や水、土壌などに、どのくらい放射性物質が含まれるかを調べる時に用いられる。
(2011年4月3日 読売新聞)
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[放射線 健康にどんな影響]「水」「食品」規制値、国際基準と整合 

 放射線を発する物質を放射性物質という。福島、茨城県などのホウレンソウや原乳などから、厚生労働省が定めた暫定規制値を上回る放射性物質の放射性ヨウ素が検出され、出荷停止措置がとられている。
 放射性ヨウ素の暫定規制値は、葉物の野菜で1キロ・グラムあたり2000ベクレル、牛乳や飲料水で300ベクレル。ただし、乳児の飲料水や粉ミルクには100ベクレルと、さらに厳しい制限がついた。
 首都圏の浄水場でも一時、100ベクレルを上回る値が出た。自治体が乳児向けにペットボトルの水を手配するなど混乱が広がった。
 この規制値は、原子力安全委員会が13年前に作った指標などを基に作られた。指標の策定メンバーだった須賀新一さん(元日本原子力研究所)は「国際的な基準とも整合する値で、現在でも妥当な値だと思う」と話す。
 放射性ヨウ素は8日で半分に減る。時間と共に、野菜などについた分も減っていくので、国は出荷停止の解除を検討中だ。
 水道水の放射性物質の値は雨の後に上がりやすい。規制値を下回る時に清潔な容器に入れ、冷蔵庫などで保存しておくと良い。
 乳児の水分不足は健康に重大な影響をもたらす。日本小児科学会などは、代わりの飲料水が確保できない時は水分摂取を優先させるよう呼びかけている。

 ◆放射性物質 原子炉や使用済み核燃料の中には、様々な放射性物質が含まれている。体内に取り込まれて問題になるのが、放射性のヨウ素、セシウム、ストロンチウム、プルトニウムなどだ。
 放射性ヨウ素は甲状腺にたまりやすく、多いと甲状腺がんの危険が高まる。
 放射性セシウムは主に筋肉に、放射性ストロンチウムは骨に蓄積して放射線を出し続ける。ストロンチウムは検出が難しいが、セシウムと共に出ることが多く、セシウムが規制値以下なら問題ないとみられる。
 プルトニウムは、体内に長くとどまり、破壊力が強いアルファ線を出すため、人体への影響が大きい。特に肺に入ると肺がんになる確率が増す。
(2011年4月3日 読売新聞) 


福島の土、雑草にセシウム プルトニウム検出されず 

 福島第1原発の周辺で文部科学省が3月30日に行った放射性物質の調査で、北西約40キロの福島県飯館村の雑草で1キログラム当たりセシウム13740 件を189万ベクレル、ヨウ素131を57万6千ベクレル検出したことが1日、分かった。
 原発から西北西に約30キロの福島県浪江町の土壌では1キログラム当たりセシウムは29万ベクレル、ヨウ素は71万ベクレル。約35キロ北西の川俣町の雑草でもセシウムが33万8千ベクレル、ヨウ素が26万7千ベクレル検出された。
 セシウム13740 件は半減期が約30年と長く、体内に取り込むと、がんの恐れがある。
 一方、文科省が北西20~30キロの3カ所で土壌を調査したが、毒性の強い放射性物質プルトニウムは検出されなかった。第1原発では微量が検出され、原子力安全委員会は「プルトニウムは重い物質で、遠くには飛散していない」とした。
2011/04/01 22:28 【共同通信】




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4月2日(土)のつぶやき

2011-04-03 01:25:49 | 花/美しいもの
20:31 from web
RT @ueno_wan: 東大で今年修士号をとったばかりの開沼博くんが「福島原発ムラ」の研究をしています。さっそく朝日3/29に出ていました。著書も緊急出版される予定。http://blog.goo.ne.jp/midorinet002/s/%B3%AB%BE%C2
22:33 from Tweet Button
気象学会「放射性物質予測、公表自粛を」/「批難覚悟で・・・」藤波心ブログ/風下の人は自衛しよう?#goo_midorinet002 http://t.co/L1GtcaQ
22:59 from web
RT @tsunagaret1:  原発を推進してきた名だたる人たちもここまで危機意識を持っているPeace Philosophy Centre: 福島原発事故についての緊急建言 http://t.co/jEdez67
by midorinet002 on Twitter
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