みどりの一期一会

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“女性活躍”推進法案 審議入り/女性の活躍推進 長時間労働の是正を/障害は「家族の支援が不十分」

2014-11-04 21:49:45 | ほん/新聞/ニュース
10月31日、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」の審議が、
衆議院本会議で始まりました。

翌11月1日のNHKニュースによると、
内閣府が行った世論調査では、
「女性の活躍」を推進する際に障害となるものについて、
「夫など家族の支援が十分でないこと」と答えた人が多かったそうです。

安倍内閣が推進している法律は、
自民党など与党が多数を占める国会で成立させることはできますが、
現実には、働く女性を取り巻く現状は困難なことが多く、
法律をつくったからと言って、かんたんに問題解決にはいたらないと思います。

「仏作って魂入れず」

  “女性活躍”推進法案 審議入り 
10月31日 NHKニュース

「女性の活躍」を推進するための法案が衆議院本会議で審議入りし、有村女性活躍担当大臣は「仕事と家庭が両立しうる多様な勤務形態の整備など、それぞれの女性の意思に応じた働き方の実現を推進する」などと述べ、法案の早期成立に理解を求めました。

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」は、国や地方自治体に加え、従業員が300人を超える企業・団体に対し、女性管理職の割合など数値目標を自主的に設定し、公表することを義務づけるもので、31日、衆議院本会議で趣旨説明と質疑が行われ、審議入りしました。
この中で有村女性活躍担当大臣は「急速な少子高齢化の進展など、社会経済情勢の変化に対応するには、女性が個性と能力を十分に発揮し、活躍することが一層重要だ」と述べました。
そのうえで有村大臣は「仕事と家庭が両立しうる多様な勤務形態の整備や、退職者の再就職支援の促進など、それぞれの女性の意思に応じた働き方の実現を推進する」などと述べ、法案の早期成立に理解を求めました。
また有村大臣は、数値目標の設定について「適切な数値目標が選定され、目標達成に向けた努力がなされることを期待する」と述べました。 


  女性の活躍 障害は「家族の支援が不十分」  
11月1日 NHKニュース

内閣府が行った世論調査によりますと、女性のリーダーを増やすなど「女性の活躍」を推進する際に障害となるものは何か聞いたところ、「夫など家族の支援が十分でないこと」と答えた人が最も多くなりました。

内閣府は、ことし8月から9月にかけて、全国の20歳以上の男女5000人を対象に「女性の活躍」の推進に関する世論調査を行い、60.7%に当たる3037人から回答を得ました。
それによりますと、政治・経済・地域などの各分野で女性のリーダーを増やす際に障害となるものは何か複数回答で聞いたところ、「保育・介護・家事などで夫など家族の支援が十分でないこと」と答えた人が50.1%と最も多く、次いで「保育・介護の支援などの公的サービスが十分でないこと」が42.3%、「長時間労働の改善が十分でないこと」が38.8%でした。
また、女性が出産後も離職せずに働き続けるために必要なことは何か、複数回答で聞いたところ、「保育所など子どもを預けられる環境の整備」が71.6%、「働き続けることへの周囲の理解・意識改革」が49.6%、「男性の家事参加への理解・意識改革」が48.6%などとなっています。
内閣府は、「調査結果を詳しく分析し、女性が活躍する社会の実現に向けた取り組みに生かしていきたい」としています。 



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  社説:女性の活躍推進 長時間労働の是正を
2014年11月3日 中日新聞

 女性の活躍推進法案が、衆院で審議入りした。「すべての女性が輝く」とうたう安倍内閣、肝いりの法案だが、この程度の施策で女性全体の生活の底上げにつながるとは思えない。

 世界百四十二カ国中、日本は百四位-。世界経済フォーラム(WEF)が先月末、公表した男女格差の少なさを指標化し、ランキングした報告による日本の順位には驚くべきものがある。

 企業の管理職に占める女性の割合が低いことや、女性国会議員が少ないことが主な要因だ。

 女性活躍推進法案は、大企業(従業員三百人超)に、女性の採用比率や管理職に占める割合などの数値目標と、行動計画の策定、公表を義務付けた。だが、企業が実情に応じて目標を設定できるほか、何を公表するかも自由だ。

 管理職に占める女性の割合は11%(二〇一三年)と、米国の43%、フランスの39%といった欧米諸国に比べて極端に低い。ノルウェーは、大企業の役員の女性比率を40%以上にするよう法律で定め、厳しい罰則を設けている。

 罰則もない同法で「指導的地位にある女性を二〇年までに三割に増やす」という政府目標が達成できるとは到底、思えない。

 女性を経済成長のための労働力とみる視点にも違和感があるが、働くという面からは、長時間労働が社会参加を阻む最大の要因だ。

 週五十時間以上働いている労働者の割合は日本は30%を超え、諸外国の中で突出して高い。フランスやノルウェーはわずか数%だ。

 このため、女性の約六割が第一子出産を機に退職している。子育てとの両立が困難なためだ。企業側が降格や退職勧奨するなどの「マタニティーハラスメント」で辞める人もいるだろう。そして再就職の多くが、パートなどの非正規雇用となる。働く女性の半数以上が非正規労働者だ。

 にもかかわらず、安倍内閣は、「働き過ぎ」を助長すると懸念される「残業代ゼロ」制度を導入する方針だ。雇用が不安定な派遣労働者を増やしかねない労働者派遣法改正案の今国会での成立も目指す。労働者を守る規制を次々と緩和するのは、女性の活躍推進と矛盾していないか。

 女性にとって働きやすい職場は、男性にとっても働きやすいはずだ。そして男性も、育児や家事にもっと参加しやすい環境をつくるべきだ。現状のままでは「輝く」どころか、女性も男性も皆、疲れ果ててしまう。 


 世界男女平等ランキング。これまで下位をうろついていたフランスが順位を上げた理由(ニュースの教科書編集部 2014年11月04日 BLOGOS)

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