みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

コロナと不寛容さ 社会の強さ試されている/自粛のストレスで?落書き多発 差別意識助長や治安悪化の恐れも

2020-05-21 21:55:50 | ほん/新聞/ニュース
家の裏のコンクリの擁壁を伝って
スイカズラ(吸葛)の花が咲いています。
昔は、花の奥の方にある蜜(みつ)を 
子どもが吸って遊んだことから「吸葛」と名付けられたとのこと。

秋から冬にかけて、葉のついたまま茎を採取し、
きざんで天日で乾燥させた生薬を、「忍冬(にんどう)」といいます。
開花期の花蕾を摘み取り、風通しのよい日陰で乾燥させた生薬は「金銀花(きんぎんか)」とよばれます。

通常は白から黄色に変わるのですが、
ピンクから黄色になる花は、変種のようです。



マツバギクも咲き始めました。

お日さまが大好きで、陽にあたるとピカピカの花がパッと開きます。


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後半は、コロナと差別の問題を取り上げます。

   社説:コロナと不寛容さ 社会の強さ試されている 
毎日新聞2020年5月20日

 新型コロナウイルスの感染を巡って、他者を排斥するような言動が目につく。
 とりわけ、感染者に対する差別や嫌がらせは深刻だ。自宅に石が投げ込まれる被害も起きた。インターネット上には、個人を特定しようとする書き込みが見られる。
 感染者の周囲にいる人も偏見にさらされている。欧州帰りの京都産業大の学生から感染が広がった際は、大学に脅迫電話がかかり、関係のない学生がアルバイトの出勤を断られた。
 しかし、感染者への差別が続けば、差別を恐れて相談や受診をためらう人が出かねない。結果的に感染拡大を招く懸念がある。
 ウイルスへの不安や恐怖から、感染者を遠ざけようとの意識が生まれるのだろう。自粛生活のストレスによって、差別感情が助長される面もあるという。
 感染した著名人やその所属先が謝罪するケースが相次ぐ。感染者を責めるような空気が、社会に広がっているとすれば心配だ。
 密集を避け、手洗いをしっかり行っていても、感染を避けられない場合がある。仮に注意を欠いた行動があったとしても、人格まで攻撃される理由にはならない。
 一方、自治体の要請に沿って営業時間を短縮している店舗が張り紙で中傷されたり、県外ナンバーの車が傷つけられたりする事態が起きている。市民が自粛を監視するとの意味で「自粛警察」という言葉も生まれた。
 感染への不安に加え、自分は我慢しているのにという不満、和を乱しているとの怒りなどの感情が背景にあるのだろう。だが、他人を私的に制裁するような行為は許されない。
 差別を招きかねないデマも、ネット上で後を絶たない。惑わされないよう冷静に見極め、拡散させない注意が必要だ。
 国や自治体のトップらによる呼びかけは引き続き大切になる。さまざまな機会を捉えて、差別を許さないというメッセージをさらに強く発信しなければならない。
 コロナ対策は他人と距離を空けて行動することを求める。それが心の距離まで隔てることは避けたい。不寛容な振る舞いを控え、人同士のつながりを維持できるか、社会の強さが試されている。


 <新型コロナ>自粛のストレスで?落書き多発 差別意識助長や治安悪化の恐れも
2020年5月19日  東京新聞

 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛でたまったストレスのはけ口なのか、各地で落書きが見つかっている。意味のない文字やイラストのようなものがある一方、感染者を差別したり、誹謗(ひぼう)中傷したりと看過できない内容のものもある。落書きは放置すると治安の悪化につながるともいわれ、専門家は「速やかに対処する必要がある」と警鐘を鳴らす。 (稲垣太郎)

◆差別的意図も…感染者の自宅や靖国神社に
 「落書きを見た人が、『自分も同じ被害に遭うのではないか』という不安を抱く。症状があったとしてもそれで受診を控えてしまえば、感染を拡大させかねない」。津市の公益財団法人「反差別・人権研究所みえ」の松村元樹事務局長はそう話す。三重県の鈴木英敬知事は先月二十日の記者会見で、県内で感染が判明した人の自宅に石が投げ込まれ、壁に落書きされる事例があったと明らかにしている。
 今月四日には、靖国神社(東京都千代田区)の敷地内の公衆トイレで、新型コロナの感染拡大が最初に確認された中国湖北省武漢市の人を「皆殺しにする」と書かれているのを利用者が発見した。差別的意図が感じられない落書きは、神奈川県箱根町にある国の重要文化財「函嶺洞門(かんれいどうもん)」や石川県野々市市の運動広場などでも見つかっている。

◆在宅勤務や外出自粛でストレスたまりやすく
 警察庁によると、落書きに関する統計データはなく、コロナ禍以前と比べて増えているのかは分からない。ただ、経済の悪化のほか、在宅勤務や外出自粛で家にこもる時間が長くなり、ストレスがたまりやすくなっている。
 札幌市児童相談所が三月に受けた児童虐待通告は、前年同月比一・五倍の約百五十件に上り、DV(ドメスティックバイオレンス)の被害者支援などを行う一般社団法人「エープラス」(東京)には三月以降、メールやLINE(ライン)で前年同期比一・五~二倍弱の相談が寄せられている。

◆治安悪化の兆候の可能性も
 犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は、落書き被害に遭った時や見つけた際は、速やかに警察に通報するべきだとする。「落書きは器物損壊罪に当たり、内容によっては名誉毀損罪にもなる。放置すると、他の場所でも見つかり、大きさや内容などがエスカレートしていく傾向がある」
 落書きに対処する場合に参考になる考え方の一つが、米国の犯罪学者が提唱した「割れ窓理論」だ。建物の窓が割れているのをそのままにしておくと、誰も地域に関心を持っていないというサインになり、犯罪が起きやすい環境をつくり出す。やがて、ごみのポイ捨てなどモラルを欠いた行為が増え、凶悪犯罪につながっていくとされる。
 東京都市大の小林茂雄教授(環境心理学)は「落書きは、抑圧された感情が瞬間的に爆発して行われる」と解説する。落書きとひと口に言っても、正体不明の路上芸術家バンクシーの作品のように芸術性が高いものもある。一方で大半は意味が分からず、住民にとっては迷惑行為以外の何物でもない。小林氏は「落書きは消さないと多くの人が目にし、周りに悪影響を与え続ける。内容次第では、差別意識を助長する結果になってしまう」と語った。


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