シャクナゲ(石楠花)には西洋シャクナゲと日本シャクナゲの2種類があり、
花色も品種も豊富な西洋シャクナゲは、ヨーロッパで品種改良された園芸品種です。
シャクナゲはツツジやサツキと同じツツジ科ツツジ属、
常緑性で枝先に6個程度の花をつけるものをシャクナゲ、
枝先に3個程度の花をつけるものをツツジと呼ぶそうです。
わがやの庭には、エレガントのほかに、
二種類の西洋シャクナゲが植えてあります。
源平花桃の下には赤紫の「パープルマジック」。
今年は花をたくさんつけています。
前庭のチシオモミジの下に咲く「ブライトアンズ」。
紫ががったピンクの透き通るような花が咲きます。
血潮モミジの枝が茂って陽当たりが悪くなったからか、
今年は花が少ないです。
シャクナゲは、隔年開花の性質が強いので、
毎年咲かせるには、咲き終わってしおれてきたらすぐに花を摘みとります。
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後半は、
中日新聞の社説で連載している「コロナの時代に考える」です。
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花色も品種も豊富な西洋シャクナゲは、ヨーロッパで品種改良された園芸品種です。
シャクナゲはツツジやサツキと同じツツジ科ツツジ属、
常緑性で枝先に6個程度の花をつけるものをシャクナゲ、
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紫ががったピンクの透き通るような花が咲きます。
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社説:民主主義は生き残るか コロナの時代に考える 2021年4月29日 中日新聞 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの暮らしのみならず、国際関係にも大きな影響を与えています。顕著になったのは「新冷戦」にも例えられる米中間の対立です。選挙による「民主主義」と共産党一党支配の「専制主義」が優位性を争う中、民主主義は生き残ることができるのでしょうか。 歴史を少しだけ振り返ります。世界はかつて資本主義と共産主義の二つの陣営に分かれ、激しく対立していました。冷戦と呼ばれたこの対立は一九八九年、それぞれを率いた米国とソビエト連邦(ソ連)によって終結が宣言され、その二年後、ソ連は崩壊します。 政治体制巡る米中対立 冷戦終結後は一時、資本主義陣営を率いた米国の一極時代を迎えますが、無謀なイラク戦争や、リーマン・ショックなど資本主義を巡る混乱でその優位性は薄れていきます。代わりに台頭したのがかつて東側陣営だった中国です。 中国は資本主義諸国の疲弊を横目に、経済的な力をつけ、それに伴い、軍事力も増強します。「中華民族の偉大な復興」を掲げる習近平体制の下、その傾向はより顕著になりました。東シナ海や南シナ海では、中国の海洋進出が周辺国との間で緊張を高めています。 バイデン米政権は、軍事力を増した中国が「六年以内に台湾を侵攻する恐れがある」との警戒感も強めています。 菅義偉首相とバイデン米大統領との初の日米首脳会談後に発表された共同声明では、五十二年ぶりに台湾問題に言及しました。 かつてない緊張の高まり、米中「新冷戦」の到来です。 米中は軍事や経済に加え、政治体制を巡る対立も深めています。 バイデン大統領は三月、就任後初の記者会見で、米中関係を「二十一世紀における民主主義の有用性と専制主義との闘いだ」と位置づけ、中国との競争を制することに力を注ぐと強調しました。 自由・人権どこまで制限 米中対立の火に油を注いだのが新型コロナウイルスです。発生源を巡る論争に加え、米中両国の初期の感染対策が正反対で、感染者数に大きな違いが出たからです。 発生当初、米国のトランプ政権は自由を重んじてマスクすら推奨せず、一方、中国は武漢を二カ月半にわたり都市封鎖しました。 米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によると、新型コロナの死者は米国で五十七万人を超えたのに対し、中国では五千人弱にとどまります。習国家主席は「共産党の指導と、わが国の社会主義制度の明らかな優越性を示した」と、体制の優位を宣伝しています。 確かに、民主主義国家では感染対策を講じるにも自由や権利に十分配慮することが必要です。中国のような非民主国家では、個人の権利よりも公衆衛生優先の強硬策を採ることができます。 実際、民主主義下で感染抑え込みに成功したのは、ニュージーランドや台湾などごく一部です。 でも、民主主義より専制主義の方が優れた政治制度とは思えません。いくら感染を抑え込み、経済的に台頭しても、個人が尊重されず、自由や人権が軽視される社会が健全とは言えないからです。 専制国家、旧東独出身のメルケル独首相の演説から紹介します。 「私たちは民主主義国です。何かを強いられるのではなく知識を共有し、活発な参加を促すことで繁栄します。これは歴史的な仕事です。私たちが力を合わせ、立ち向かうことでのみ克服できます」 黒人初の米副大統領となったハリス氏はこう訴えました。「米国の民主主義は決して保障されたものでなく、私たちの意志があってこそ強くなります」 確かに民主主義は完璧な制度ではなく、人類史に登場した他の政治制度より少しましなだけかもしれません。だからこそ、より良くするための努力が必要なのです。 民主主義に関する気になる報告があります。スウェーデンの調査機関V−Demによると二〇一九年時点のデータですが、民主主義の国・地域は八十七に減り、非民主主義の国・地域は九十二に増えました。民主国家の数が非民主国家を下回るのは十八年ぶりです。 力合わせて良い制度に 新型コロナを巡る民主主義国家の苦境や中国の経済的台頭は、これから民主化を目指す人々をためらわせるかもしれません。そうならないよう民主主義国の私たちが奮起して自由や人権を守りながら感染を抑え込み、豊かに生きる姿を示さなければならないのです。 民主主義は生き残るか、ではなく、民主主義を生き残らせるためにどう行動すべきか。コロナの時代は私たちにそう語りかけます。 ◇ ◇ コロナ禍は一年以上続き、感染は依然拡大が続きます。私たちはこの「コロナの時代」をどう生きればいいのか。読者とともに、さまざまな視点から考えます。 |
社説:支え合うという働き方 コロナの時代に考える 2021年4月30日 中日新聞 通勤電車に毎日揺られることも会社帰りの一杯も、ひと昔前のことのように思えてなりません。 コロナ禍での生活が日常になりつつあります。何が本当に大切なのか。そう考える機会も増えました。それはコロナ禍以前の日常の歪(ゆが)みを浮き彫りにします。コロナ禍自体が歪みの産物ではないか。そうした意見も聞こえます。 新自由主義の弊害拡大 例えば、自然との関係です。野生動物を宿主としがちなウイルスがなぜ、人間に感染したのか。無軌道な森林開発など生態系破壊のツケが指摘されています。 医療危機が叫ばれています。日本ではこの四半世紀で保健所の数が約四割も減り、感染症病床も二十余年で約五分の一にまで削減されていたことを知りました。 感染の拡大後、廃棄物の収集員やスーパーの店員さんなどエッセンシャルワーカー(不可欠な労働者)の人たちへの罵声が問題になりました。ともに社会を支え合っているという共同体意識の衰退があらわになったともいえます。 生態系を無視し、人のみが生きられるはずがありません。相次ぐ新たな感染症の登場は自然から人間への警告にも映ります。 公的な保健や医療サービスの縮小は、民主主義のあり方にもかかわるように思えます。私たちの多くは選挙にこそ足を運びますが、行政を監視し、ときに自分も参加するという自治意識が弱い。気づけば、セーフティーネットは破れかけていました。 貧困化や格差の拡大で、社会の主流だった中間層が細り、「お互いさま」という言葉は死語になりつつあります。店員さんらへの心ない対応はその表れでしょう。 いずれの現象もあらゆることを市場の論理に委ねる新自由主義の思想と無縁ではありません。 労働者協同組合の挑戦 コロナ禍を機に、こうした流れにあらがえないものか。働き方を通じて、それに挑もうとしている人たちがいます。労働者協同組合(労協)を営む人びとです。 日本ではなじみが薄いですが、欧州では半世紀以上の歴史があります。特色は地域に根差し、生活圏の問題解決を仕事にしていること。雇う、雇われるの関係ではなく、株主と社長と労働者を同時に担う人たちの集団という点です。 組合の参加者はそれぞれ出資金を払い、事業内容などは一人一票の直接民主制で決め、ともに働いて報酬を受け取ります。成功も失敗も責任は分かち合います。 従来はNPOなどの形で営まれていましたが、昨年十二月に労働者協同組合法が成立(施行は二年以内)したことで、NPOでは無理だった出資が可能になり、事業分野も拡大していきそうです。 具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。介護から仕出し弁当の製造・販売とさまざまな例があります。地域の病院で清掃から警備、電話交換までを一手に引き受ける団体もあれば、坂道の多い地区で、居住する高齢者らの買い物や病院通いの送迎サービスを担っているグループもあります。 地球の裏側の森林破壊には思いが及びにくくても、生活圏の環境破壊や健康には敏感になれます。雇われではなく、事業の出資者になったら発言したくなるでしょう。地域づくりが主眼なので民間企業では働きにくい人も、ともに働けるよう意識しています。 現場の報告からはこんな声が聞こえます。地産の無農薬野菜で弁当をつくっている人は「購入者に『体調が良くなってきた』と言われることが喜び」と話します。保育園で働く人はこう語ります。「保育の方法も皆で考える。上からの命令に従うのではなく、自由に意見を言える空気がある」。障害者の人たちと働く人は「彼らの成長が自らの励みになる」と笑みをこぼします。 課題はあります。一つは報酬の問題です。労協からの収入だけで暮らせている人もいますが、「有償ボランティア」の域を出ない事業も少なくありません。サービスや物品の価格設定も重要です。世界的な成功例として知られたスペインのモンドラゴン協同組合グループの家電製造組織は、アジアからの低価格製品の流入もあって、二〇一三年に破綻しています。 感染症は世界史の節目 それでも環境や思いやりという人間を大切にする働き方には、効率や自己責任に縛られた新自由主義にはない可能性があります。 振り返れば、十四世紀のペストの流行は封建社会崩壊の一因となりました。スペイン風邪が流行した第一次世界大戦後、ファシズムと恐慌を経て、世界は資本主義圏と社会主義圏に二分されました。 感染症は、歴史を画すことが少なくない。昨今の自殺者の増加は残念なことですが、非正規雇用など新自由主義政策の歪みを可視化しました。コロナ禍も時代が転換する予兆かもしれません。 |
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