熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

お仕事 1

2007-03-06 18:08:46 | Weblog
私の仕事について少しお話したいと思います。
先ず、特許教育についてです。技術者を対象とした特許教育5コースの講師と知財担当者を対象とした3ヶ月の法律・実務教育の講師をしています。
今回は、技術者を対象とした特許教育コースの中から、入社1~2年目の技術者向けの「発明提案書の書き方」コースについてお話します。このコースは、初めて発明提案書を作成する技術者に対して、「発明の特定、発明の拡張・展開、発明提案書の書き方」を指導する演習コースです。
演習に必要な基礎知識の講義の後に、演習に入ります。演習事例は、私が作成したものを受講者全員で検討し、提案書を作成するもので、少人数のコースです。このコースは、実務に役立つとかなり評判が良いのですが、2日間で個人学習が中心なため、他の人と議論して触発される機会が少ないという問題点もありました。
そこで、1日で個人学習とグループ討議とを行う、新しい演習事例を考えることにしました。他の教育プログラムの調査、参考資料収集等を行い、自社が特許出願し、最近公開された発明をいくつか抽出し、演習事例を作成しました。
演習事例の作成は、これで3件目ですが、かなり難しい作業です。
演習事例を作成する上で重要なことは、①事例となる発明が容易に理解できること(複雑な発明で容易にその内容が理解できないと、演習時間が少なくなります)、②発明事例に技術的な誤りがないこと(誤りがあるとその誤りが気になって、演習に集中できない)、③上位概念、下位概念、用途拡大、実施形態の追加等が可能な事例であること、④提案書を作成したことが受講者の自信に繋がること、等であると思われます。
今回作成した事例が、上記の要件を満たしているかは、これから検討していきますが、とりあえず事例が作成できたことで一安心です。
今後、講義資料の見直しを行い、技術者に喜ばれるような教育コースにしていきたいと考えています。
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