熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

司法試験と弁理士試験

2007-06-14 20:35:34 | Weblog
司法試験の基礎講座を受講していますが、弁理士試験との異同について気がつくことがあります。
基礎講座は、現在、民法総則が終了し、物権を勉強していますが、不動産登記についての内容と特許法の原簿登録とが共通部分があります。

不動産取引があった場合、不動産の所有権移転と登記とが連動して動くことが理想とされていますが、実際は登記が遅れる場合があります。
この際、登記を請求する権利である、登記請求権に基づいて、登記権利者が登記義務者に登記を請求することになります。

特許法の場合、特許権が譲渡されたとき、原簿への登録が効力発生要件ですので、特許権を譲渡された人は、登録権利者として、譲渡した人(登録義務者)に登録請求権に基づいて登録すべき旨の請求を行います。
この点は、両法とも同様です。

問題は、登記の論点である中間省略登記です。
A⇒B⇒C と、不動産が譲渡されたが、登記がいまだAに残っている場合、Cは、直接Aから登記の移転を受けることができるか、という問題です。
民法の場合、A,B、C三者間の合意があれば、中間省略登記が認められます。

それでは、特許権の譲渡の場合はどうなのでしょうか。
A⇒B⇒C と、特許権が譲渡され、特許原簿にAと登録されていた場合、Cは、直接Aと協力して特許権の移転登録をすることができるのでしょうか。

この点は、私にも分かりませんので、もう少し考えて見ます。
民法と特許法との異同を考えながら勉強することも結構楽しいものです。


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