熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

無形資産への課税

2007-06-22 19:32:33 | Weblog
6月22日の日経新聞朝刊に、「移転価格税制で国税庁が無形資産への課税範囲例示」の記事が掲載されていました。
企業が海外子会社との取引であげた利益への課税を調整する「移転価格税制」について、国税庁は新たな運用指針を月内に公表するそうです。

「移転価格税制」は、日本企業が海外子会社に通常の取引よりも安い値段で販売すれば、日本企業の所得が減って国内での納税額が少なくなる。
移転価格税制はこうした課税所得の海外移転を防ぐため、子会社との取引を通常価格に戻して課税する仕組みです。

7年前に、早稲田大学大学院で勉強していたとき、特許法研究の授業に、国税局の人が出席していました。この人は、経済学部修士課程で勉強しており、何で特許法研究の講義を受けているのか、その理由が分かりませんでした。
偶然、この人と私が同じ発表グループになり、「間接侵害」について発表することになりました。発表の事前打ち合わせで、この人が特許法についての知識がほとんどないことが分かり、結局、私が一人で報告することになりました。

なぜ特許法の講義を受けているのですか?と、聞いたところ、「日本企業と海外子会社との取引で、通常より安い価格で販売するため、日本での税収が減収する。これをなんとかしたい。それと、特許等の無形資産への課税も検討したいので、専門的な知識を得るために受講している」とのことでした。

この発表が縁で、私が特許法の知識をこの方に、この方が税務知識を私に講義する、私ゼミが発足し、3ヶ月間続きました。
この方とは、今でもメールでのお付き合いがあります。

この方が、今回の無形資産への課税について関係しているのかは不明ですが、おそらく中心的な役割を担っているのでしょう。

7年前の私の講義が、こういう形で現れてくるのも、何かの因縁ですかね。
今度、お会いしたら質問して見ますか。
公務員の守秘義務があるので、答えることはないでしょうが。



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勉強の方法

2007-06-22 00:15:41 | Weblog
企業の研究所に20年、知財部門に15年勤務し、新人教育に携わった経験から言えることは、新人の実力を向上させる方法として一番重要なことは、良い指導者について正しい方法で勉強することです。

これは受験勉強でも同様だと思います。
司法試験の勉強方法を例にして説明します。
先ず、良い指導者を選びます。
私が司法試験の基礎講座を選ぶときに、各受験機関のガイダンスを聞きました。
このガイダンスでは、講座の進め方、講義内容、勉強方法等を説明してくれますので、自分に一番合った講師・講座を選びます。

それから、これが結構大事なことですが、ガイダンスで講師と波長が合うかを確かめます。具体的には、講師の説明方法、話し方、外見、等が自分と波長が合うか、つまり、講座を受講していて講義内容以外に気になることがないかを確かめます。
これは、講座の進め方、講義内容、勉強方法等が自分に合っていても、話し方等が気になると、講義内容が素直に理解できないことがあるからです。

このようにして、講師と講座を選んだら、その講師の言う通りに勉強していきます。つまり、一度講師を決めたら、最後までその講師と運命を共にする(ちょっとオーバーですかね)ことです。これが早く合格する秘訣だと思います。

私は、司法試験基礎講座のガイダンスを聞いて、自分と波長の合った講師を選びました。その講師が薦める勉強方法をご紹介します。

講師が強調したのは以下の2点です。
①予習はしないで、復習をしっかりする⇒知識がない段階で予習すると、誤って理解するので、講師の説明が理解し難い。したがって、予習をしないで白紙の状態で講義を受け、復習をしっかり行い知識を定着させる。
②自分なりの復習方法を確立する⇒単語帳の活用、重要事項をA4の紙に纏める、テキストにマーキングする等の方法を確立する。

基礎講座では、講義の始めに、前回の講義の重要点を10項目程度に纏めた問題を出します。
9項目が、意義、趣旨、要件、効果、論点についての問題で、1項目が小論文形式の事例問題です。
この問題について、受講者の回答を基に簡単な解説を行います。これが復習になります。私は、講義の終了後にA4サイズの紙の表面に10項目程度の問題を記載し、裏面に回答・解説を記載します。
この作業をすることで知識が確実に定着します。また、このA4用紙は本試験直前の勉強にも利用できます。

講座の受講開始後1ヶ月間で、復習方法を確立することに注力し、それ以外に手を広げることは要求されません。
1ヶ月経過して復習方法が確立すると、勉強の範囲を少し広げます。
具体的には、短答試験の枝別問題集を用いて勉強します。つまり、基礎講座で勉強した範囲について枝別問題集を解いて復習するわけです。
これにより、より知識が定着できるとともに、短答試験の勉強にもなります。

以上、現在まで2ヶ月間基礎講座を受講した経験を基に勉強方法をご紹介しました。弁理士試験の勉強にも参考になると思います。


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