熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

マイナス金利

2016-01-30 09:06:20 | Weblog
日銀が遂に大博打にでましたね。

朝日新聞の記事です。

「大量に国債を買い、市場に巨額のお金を流し込む金融緩和を続けてきた日本銀行が、「マイナス金利政策」という新手法の導入に追い込まれた。欧州で先行例があるものの、日本では未知の政策に踏み込む。世界経済の先行きに不透明感が強まるなか、効果は出るのか。
 年明けから中国経済の不透明感や原油安による資源国経済の低迷を嫌って、金融市場は混乱。円高と株安が同時に進んだ。だが、日銀の追加緩和への期待が徐々にふくらみ、先週22日には日経平均株価が前日終値より941円も上昇。追加緩和を予想した投資家が先回りして買いに動いたためで、2014年10月の追加緩和とは打って変わり、日銀は市場との駆け引きで後手に回った。「一発逆転の威力を秘めた追加緩和の必然性は増している」(大手証券エコノミスト)。そんな見方が市場で広がった。」

この「マイナス金利」という奇策は、日銀に経験がなく、記事でも、「29日の金融政策決定会合では、日銀執行部が提案したマイナス金利政策の評決は、14年10月の追加緩和時と同じ5対4と「薄氷」の差だった。石田浩二審議委員は「これ以上の金利の低下が実体経済に大きな効果をもたらすとは判断されない」と主張し、効果に疑問を投げかけた。」とあります。

それでは何でこのような奇策を講じたのか。

黒田総裁は、「デフレ脱却には何でもやる」と言っていましたが、これは裏を返せばデフレ脱却に有効な手段は何もないといっているに等しいことですね。

何故か日本人は、「できることは何でもやる」という言葉が好きらしく、特に政治家や官僚が多く用いていますが、企業でこの言葉は「私は能力がありません」といっていると同じことであると理解されています。

「何でもやる」「遺憾に思う」等の民間では使わないような表現は止めたほうがいいですね。

本題に戻って、日銀の「マイナス金利」ですが、実体は、デフレ脱却にあるのではなく、株価上昇による内閣支持率向上⇒参議院選挙勝利と、黒田総裁の任期中の量的緩和の効果維持(出口戦略を取らないうちに退官する)にあるのでしょうね。

嘘を見抜く力が問われています。







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