3月13日午前2時、奈良東大寺の二月堂で「お水取り」の行が行われる。関西では、この「お水取り」が終わらないと春にならないと考えているらしい。こちらでは、周囲の畑にまだ多くの雪が残っている。だが、これから春分の日までに、あっという間に雪が消え、うららかな春が訪れる。
水取りやこもりの僧の沓の音 芭蕉
二月堂では、咒者が練行衆の行列を従えて、若狭の井から香水をくみ上げる。このとき、練行衆の足元を照らすため、松明が灯される。この「お水取り」をみようと集まる参詣客は松明の火の粉を浴びれば厄除けになると信じている。パチパチと爆ぜる松明の音は、バリ島で悪魔退治で振る棕櫚の松明に似ている。また若狭の井は、奈良が地中で若狭と繋がり、清水は聖なる水とされ、病人に飲ますとどんな病気にも効果があると信じられてきた。
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