常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

弁当

2014年03月16日 | 日記


山登りをしていて楽しみなものは弁当である。私の所属するグループには女性も多いので、得意の手料理を作ってきてふるまってくれる。雪のなかではなかなか弁当開きというわけにも行かないが、これから山桜の季節などには花の下で食べる弁当の味は格別だ。わが家では1人住まいの義母が台所に立てなくなったので、妻が弁当を作って毎日運んでいる。娘の作ってくれる弁当を食べるのが義母の生きがいでもある。きのうから入院したので、とりあえずは弁当づくりから開放された。たかが弁当とはいえ、毎日のことになると大変である。

行楽に弁当というと、慶長3年春、秀吉が醍醐寺で開いた花見の宴あたりが始まりのようだ。大げさなことが好きだった秀吉は、金箔を散らした弁当箱に懐石料理をつめて境内に持参した。「幕の内」という携帯用の懐石料理はこのころから急速に普及して行った。

弁当というのは旅人の数にあわせて食事を弁ずるという意味で、桃山時代から始まっている。日本人の行楽や旅行に弁当を欠かせないのは、こんな歴史に由来している。そのため鉄道ができると、いち早く駅弁が誕生し、誰もが停車中の汽車の窓から、名物の駅弁を求めるのが日本の風景となった。


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