知人からピオーネをいただいた。一房が片手に入らぬほどの大きな房である。巨峰とマスカットを交配させた高級葡萄だ。ピオーネはフランス語で「開拓者」という意味である。葡萄好きを開拓するという意味合いであろうか。急に秋が深まったように感じられると、葡萄、リンゴ、梨など秋の果物が一気に市場に出回った。これらの果物を口にすると、山形に住んでいることを幸せに感じる。
亀甲の粒ぎっしりと黒葡萄 川端 茅舎
ピオーネの味は甘みが強く、しかも適度の酸味があって私の好みである。粒はしっかりしていて日持ちもいい。葡萄といえばすぐ甲府を思い浮かべるが、山形はその陰にくれているが立派な産地である。山形にはさくらんぼの生産でもわかるように、手間を惜しまぬ県民性ある。そのまじめな生産者が、おいしい葡萄づくりに精魂を傾けている。それだけに、採れた葡萄はどの品種を選んでもおいしい。
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