道端の薮に気になる実がなっている。ノブドウのことだが、こちらの方言で「どすぶんど」という。ぶんどはぶどうのことだから、食べられないぶどうという意味かもしれない。近づいてよく見ると、その複雑な色に驚く。柿の葉の紅葉、ザクロの実もだが、気温が下がって種ができるころ、自然がつくりだす色の神秘に思わず足をとめる。カメラに収めると、光があたった部分に光沢がある。
野葡萄のむらさきあはきおもひかな 鳥谷 征良
ノブドウは食べられないが、焼酎漬けにして抽出されるエキスは肝臓病や糖尿病の民間薬として利用されてきた。道端に雑草にように生えるブドウ科の植物であるが、人はそれを利用する方法を伝承してきた。サルノコシカケが癌によいという民間薬も、医学の上でその成分が有効であることが証明されたりもしている。
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