常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

山の生き物

2014年12月14日 | 日記


新雪の上に足跡を残しているのは、兎とカモシカである。めったに遭遇することはないが、兎の足跡は、近年少なくなっているような気がする。深い跡を残すのは、カモシカでこちらは時々見かける。人間に出会うと距離をとりながら、じっとこちらの様子を窺っている様子である。

阿部㐮『庄内の四季』には、堅雪の上でエチゴウサギに出会った話が出てくる。戦後間もないころの話である。

「雑木林まで行くと、きっとウサギに出会う。ウサギはもちろん冬毛が白くなるエチゴウサギである。これが、雑木林の木々の間を、ぴょんぴょん走っていくと、少年は、追いかけないではいられなくなって走りだす。走りだすと、歩いただきではぬからない雪も、ときに、ぶすっとねかってしまう。でも、少年は追いかける。しまいには、汗びっしょりになって、顔から、ほかほか湯気がたつ」

素早いウサギを捕まえられるわかはない。しかし、その逃げていくウサギを追いかけること自体が、少年たちの遊びになっていた。ウサギだけではない。山鳥や、ヒヨドリなど人里近くで餌をあさる鳥たちをも追った。まぐれ当りで、山鳥の足を捕らえた話もある。


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