常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

年賀状

2014年12月15日 | 日記


年賀はがきを買っていたが、11月に義兄の死があり、今年は喪中のため年賀欠礼のはがきに換えた。郵便局に事情を話すと、手数料なしで普通はがきに交換してくれた。年賀状は新年の国民的な行事になっているが、いったいこんな風習はいつごろから始まったのだろうか。

そのもとになったのは、古くから行われていた新年の回礼であったらしい。隣り近所から、親戚、村の住民まで挨拶回りが行われた。各家庭では、蓬莱飾りを三方の上に載せ、回礼する人はその三方に手を触れて帰ってきた。この風習も、そのもとは新年の共同飲食である。鎌倉時代には、重臣たちが将軍を招いて大盤振舞いをした。この共同飲食によって、臣従の証しとしたので、かかせない行事であった。

回礼は時代が下るとともに簡略化された。明治時代には、家を訪ねて名詞を置いてくるだけになった。この風習は会社のあいさつ回りに残っていた。名詞にわざわざ謹賀新年とスタンプを押して、取引先を回った。取引先でも挨拶回りをしているので、大抵名詞を置いてくるだけであった。郵便制度が進化してくると、この名詞を置く挨拶回りは、封筒に名詞を入れて郵送することが多くなった。さらにその後は、はがきに新年の挨拶を書いて年賀状送るのが、一般化した。

年賀状がこれほど国民的行事になったのは、年賀はがきのお年玉を刷り込んだことが大きかったのではないか。以前は、テレビでその抽選会が放映され、それを見ながら当選番号をメモして、年賀はがきと照合するのが楽しみであった。さらに時代は、携帯電話のメールや新年の挨拶がはがきの変わる勢いを見せている。新年が明けたばかりの時刻に、電話がつながり難いという現象まで起きている。


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コメント (3)
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