汗ばむような陽気である。開花が宣言された桜は、一気に3分咲きになった。青空に花の色がマッチする。コロナの終息が見えないなか、食生活に変化が見えている。毎日の食事に意識して取り入れているのは、発酵食品だ。免疫力のある身体を意識している。毎朝、必ず食べるのはみそ汁である。味噌は大豆と米麹に塩を加えて発酵させたもので、タンパク質が多く含まれている。野菜などの具を入れて、味噌汁とするのは日本特有の食文化と言える。わが家では、季節の野菜のほかに一粒の牡蠣、数粒の銀杏を入れて飲むのが習慣であるが、そこへ溶けるモッツァレラチーズが加わった。味が一段と深まり、栄養もかなりいけそうな気がする。
朝食にはこのみそ汁に加えて、辛子メンタイ、キュウリの糠味噌漬けがつく。ときには、納豆や梅干しなど、長く食べ続けてきた発酵食品である。食品の保存が発酵食品のそもそもの始まりであるが、それを司る微生物菌の研究が進むにつれて、健康維持にも大きな役割を果たしていることが分かってきた。糠のなかには豊富な栄養成分が含まれているが、発酵の際には新たなビタミンなどの栄養成分が作られる。糠床の栄養は、漬けられた野菜にも浸透して、栄養がプラスされる。
毎日食べる発酵食品に手製のヨーグルトがある。昼は麺類を食べるときも多いが、バナナやリンゴなどの果物にヨーグルトをかける。500㎖ほどの瓶で作っているが、妻と二人でひと瓶を食べてしまう。かけるジャムはブルーベリー。ヨーグルトには原料である牛乳由来の良質なたんぱく質が豊富だ。発酵されたことによって消化吸収が非常によくなっている。造血作用のあるビタミンである葉酸が蓄積されている。ポパイで有名になったほうれん草にもある葉酸で、元気のもとになる。
煮ゆる時蕪汁とぞ匂ひける 虚子