常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

春の天気

2020年04月20日 | 日記
昨日の雨で、近所の桜はほぼ散ってしまった。少し足を伸ばせば、遅く咲いたところで見ることができるかも知れない。春は高気圧と低気圧が交互にやってくる。移動性高気圧というものだ。高気圧が近づけば北風が強く、通りすぎれば次第の南風が吹き込んでくる。気候が猫の目のように変わる。大陸からの高気圧が、東進して日本をすっぽりとおおうと、朝夕は冷え込むが、日中は暖かくなる。山では次第に木の目が出て、新緑の季節の準備が始まっている。

「春眠暁を覚えず」という詩がある。日中歩くことが多くなったせいもあるのか、睡眠がよくとれるようになった。5時ころに目が覚めても、少し本を読んで、しばらく寝るのが気持ちいい。スマートウオッチに睡眠監視の機能で、昨夜の睡眠を分析してくれる。80点が合格点で、深い眠りの持続が一番大切なことらしい。眠りは一様になっているのではなく、浅い眠りのあとに深い眠りがやってきて、30分もしないうちにレム睡眠になる。この三種類の眠りを交互に繰り返す。夢を見るのは、レム睡眠の間であるらしい。

春眠暁を覚えず 処々に啼鳥を聞く
夜来風雨の声 花落ちること知んぬ多少

唐の詩人、孟浩然の詩である。朝の目覚めがよいと、この詩を思い出す。詩の通りに満開であった桜は、大半が散り、散歩の道には花びらが濡れて落ちていた。


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ウォーキングの科学

2020年04月19日 | 日記
昨日、雨。からからになった畑は、久しぶりの慈雨となったか。雨の日は、近所の本屋さんまで足をのばす。能勢博著『ウォーキングの科学』を求める。財布から出した千円に10円のお釣りがきた。久しぶりの現金決済の買い物である。以前に買ったウォーキングの本はたくさんあるが、新しい情報が載っているようなので買うことにした。外出自粛でウォーキングが日々の日課になったいるので、さっそく読んでみた。

著者の能勢先生は信州大学医学部の特任教授で、常念診療所の所長をしておられた経験もある。また熟年体育リサーチセンターの理事長を務め、10年ほどの間に7000人以上の人の「インターバル速歩」のデータから、その効果を実証されている。一万歩を目標にして歩いている身には、少し驚く指摘がある。20年以上も前に、松本市で「熟年体育大学」の事業が立ち上げられてた。そこで、100人の人に万歩計を渡し、その効果を調べた。結果は、血圧や血液サラサラに多少の効果が見られるものの、体力向上には顕著な向上が見られなかった、と結論された。

問題は一般人の一万歩ウォーキングの運動強度である。ただ歩数を1万歩にすればよいのではなく、その際の強度が乳酸濃度が増え始めるレベルでなければ効果が出ない。身近な例を挙げている。乗り遅れそうになったバス停に速足で歩き、息を切らして乗り込んでハアハアと息をしながらつり革につかまって汗を拭く、そんな強度が必要ということを力説している。そこで能勢先生が勧める「インターバル速歩」である。

息が切れるほどの速歩を3分、ゆっくり歩きを3分のセットを5セット。一日30分を週に4回以上を目標にする。これを5ヶ月続ければ、持久力や筋力の向上が見られるという。午前中に元木のびっくり市まで買い物に行ったので、実践してみた。片道15分ほどであるから、ちょうど勧められている速歩ができる。歩数計で見れば、4000歩ほどだ。スマートウオッチが心拍数も最大酸素摂取量も表示してくれる。最大心拍数は140、また酸素摂取量では33㎖だったものが34㎖と1ポイントの改善が見られた。この半月の間に2ポイントの改善だ。

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桃伝説

2020年04月18日 | 
今日は雨模様。昨日まで続いた晴天で、矢継ぎ早に花が開く。桜が散った後に咲く筈の桃も、きれいな花を見せた。桃は中国で特に珍重される。桃源郷の話は、以前にここで書いたような気がする。地上に桃の種をもたらしたのは、かの孫悟空である。天上界で不老不死といわれる仙桃を食べ、そこの桃畑を荒らしまわって地上に追放された孫悟空は、地上の猿たちに仙桃を食べさせようと歩き廻っている内に、桃の種を2個無錫の太湖の辺に落とした。

そこで芽を出し、大きくなったのが仙桃の木に実がなった。地上でも仙桃の美味しさは変わらない。二人の天女が鳳凰に乗って、この桃の木に舞い降りてきた。天女はこの木の下で倒れている老人をみつけた。二人は籠に一個づつ仙桃を採り、それを倒れている老人に食べさせた。何としたことであろう、老人はたちまち目を覚まし、しかも若返ったのだ。天女からその訳を聞いたが、口外はしないようにと仙桃の秘密を教えた。

近くに住んでいた大地主が、老人が若返ったのを不思議がり、しきりにその訳を訊ねた。あまりのしつこさに、とうとう仙桃の秘密を漏らしてしまった。大地主はさっそく2本の桃を自分の屋敷へ移し植えた。ところが、桃は土に馴染まず、数日のうちに枯れてしまった。怒った大地主は老人を、といっても若返った姿だが、村から追放してしまった。だが追放された老人には、食べた後、大事に残していた仙桃の種が2個あった。近くの山に植えて故郷に残した。これが、水密桃の種である白鳳桃と白花桃として伝わることになった。このうち白鳳桃は、海を渡って日本に渡来した。

ただひとつ惜しみて置きし白桃の
 ゆたけきを吾は食ひをはりたり 茂吉

斎藤茂吉は白桃が大好物であった。ウナギ好きは有名な話だが、好物の食べ物をひそかにしまっておくのは茂吉の習性であった。目を閉じて、そのおいしさを堪能している茂吉の姿が目に浮かぶ。昭和14年の作である
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大山桜

2020年04月17日 | 

三日続きの晴天である。そこそこひんやりとした風が吹いて外へ出ると気持ちがいい。ステイホームが標語のようになっているが、郊外への散策、畑での農作業など、人との接触がない外出は推奨できる。畑の除草も半分ほど終り、来週には石灰を撒いて、耕耘ということになる。芸工大の裏にある悠創の丘では、大山桜が満開であった。満開で白さが増すソメイヨシノに比べると、ピンクが鮮やかに見える。澄んだ青空のなかで枝を広げる樹はまだ大きなものではないが、後ろに雪を被った月山と葉山を控えて堂々とした風格があった。芝生には、少し新芽が顔を出し、散策をしている人々にも、季節を満喫する喜び様子が感じられた。

ここからもう少し上に行って、西蔵王の放牧場のあたりには大山桜の大木が散在している。間もなく満開を迎えると、花を見る人々が集まることが予想できる。ただ、全国に拡大されたコロナの緊急事態宣言で人出はどうなるであろうか。ここには、かの西行法師が訪れたと言い伝えられており、歌碑も建っている。

たぐひなきおもひいではの桜かな
 うす紅の花のぬほいは 西行法師

一日一万歩。スマートウオッチに設定した歩行の目標である。ほとんど目標は達成しているが、出歩く範囲も随分と広くなった。世間のステイホームとは反対の方向のようだが、人の賑わうところではない。家のなかに閉じこもっているよりも郊外に出て自然のなかで心を開放することはさらによい。
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山桜

2020年04月16日 | 
里で咲くソメイヨシノは満開を迎えた。一日、強風が吹けば、花吹雪になりそうである。千歳山にちらほらと山桜が咲いていた。いかにも清楚な感じである。里の桜は、ほとんどがソメイヨシノで、その満開の様子は、いかにも豪華な印象を与える。桜といえば、ほとんどの人が、里のソメイヨシノをイメージするが、古来日本人が愛でてきたのは山桜の方である。里の桜を見なれた目には、少し寂しいような気もするが、山の空気のなかで、くっきりとした輪郭をみせる花は、ある種高貴さを感じさせる。

敷島の大和心を人問わば
 朝日に匂ふ山ざくら花 本居宣長

家に一枚の色紙がある。宣長の真蹟をコピーしたもので、伊勢に旅行に行ったとき、松坂の宣長記念館で買ってきたものだ。たしか、千円ほどであったかと思うが、家の壁に置いて10年以上が経ち、やや変色して,重厚感を増している。この歌は、国学者として円熟の期を迎えていた、寛政2年、宣長61歳の時に詠んだ歌である。

国学者であった本居宣長が解明しようとしたのは、古代の日本人の心である。宣長はそれを大和心という言葉で表現した。その心のなかに、理知的なものよりも、素直で純真な感情が勝っている、と考えた。万葉集や源氏物語などの解読によりたどり着いた境地であった。自然界に例えていえば、朝日のなかできらきらと輝いているようきよらかさである。その意味が、この歌に込められている。

千歳山で山さくらの花には、懐かしいやさしい風情がある。そのような清らかな心はこの時代に至るまで持ち続けられているのであろうか。世界中の国境がどこまでも近くなり、飛行機で一飛びで超えれれるボーダレスの時代。このカオスを心のなかで消化し、この時代の日本らしさを作り出すには、長い時間が必要であるだろう。
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