ねことわたしのやわらかな日々

17年一緒に暮らした愛猫を亡くしましたが、日々のささやかな幸せを、
手のひらで温めて暮らしています。

春の庭とあっちむいてホイ

2010年04月25日 14時30分00秒 | 家族
昨日は電車に揺られて実家へ行ってきました。
新緑の山のかしこに、山桜がほんのりと桃色を灯し、
土手沿いの菜の花は、暖かな黄色を揺らして。

いつものように父の入院している病院に行くと、
父はますます色白になって、顔は薄桃色。
地面を踏むことをやめた足は、ほっそりと痩せ、
手も足も、ますます幼子のように柔らかになって。

このところ、わたしはなぜだかよく父の夢を見る。
目の前の父は、めっきり口数も減り、
少しずつ少しずつ離れて行ってしまう感じがするのに
夢の中では、父はますます身近で威勢がいい。
つい先日も、父との「あっちむいてホイ」の熱戦の最中を
目覚まし時計にたたき起こされ、中断したばかり。

(父の病院の玄関には、チューリップが満開)

その威勢の良かった父に替わって、
裏庭の土おこしをし、野菜の苗をいくつか植えました。
農家の末娘なのに農作業が苦手な母は、
畑仕事をしていると、通りすがりの人が見かねて、
やってやろうかと言われてしまうほどらしいけれど、
その母が見かねるくらい、わたしもへっぴり腰らしい。
口に出すのも疎まれる、例のミOズが出てくるたび、
ぎゃーぎゃー叫んで、逃げ回ってばかりで。

でも次行く頃には、一回り大きくなっているといいな。
それまで、父とはまた夢の中で
「あっちむいてホイ」の続きでもしよう。

コメント
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