「あいったいく」は「歩き回る」の意。
例文1
「どこ ほっつきあいったいって いた だ」=「何処をうろつき歩き回っていたのだ」
「のやま を あいったいく のが おらー すき せ」=「野山を歩き回るのが私は好きです」
「まつばづえ ついて どこ あいったいって いた だい」=「松葉杖をついて何処を歩き回っていたのですか」
「あちこち あいったいった が やっば なれしたしんだ まつもと が いちばん だわ」=「あちこち歩き回ったがやはり慣れ親しんだ松本が一番です」
「あっち の みせ こっち の みせ と あいったいって みた が きにいる もん は みつから なんだ」=「あちらの店やこちらの店と歩き回り見ましたが気に入る物は見つかりませんでした」
「あん ばばさ は そこらじゅう あいったいって ほら ばか ふく もんで ほらふきばばー て いわれてる だじ」=「あのお婆さんはあちらこちらを歩き回ってほらばかり吹くものだからほら吹き婆さんて言われているのですよ」
例文2
※織田信長と豊臣秀吉は幼馴染と言う仮定での会話
織田信長 「こんまえ けんしん うけた だいね。
もっと あいったいけって ほけんし に いわれた もんで
にちようび に たなか の みち あいったいったら
おらー みて み ましょ。
そしょく に たえて ひゃくしょうしごと やって りゃー
例文2の標準語(?)訳
織田信長 「この前 健康診断を受けたのですよ。
そしたらメタボですよと言われてしまいまして
もっと歩いたほうが良いですよと保健師に言われたものですから
日曜日に田中の道を歩き回ったら
足は痛くなるし腰は痛くなるしで
散々な目にあいましたよ。」
豊臣秀吉 「そうですよ、織田信長さんはもっと痩せなくてはならないですよ。
美味しい物の食べすぎですよ。
私を見てみてください。
粗食に耐えて百姓仕事を行っていれば
太る間などありません。
それだから見ての通りのがりがりですよ。」
ぶっ倒れるまで歩き続けるという時に使いますが、そんな感じなんでしょうね。
言っていましたと過去形にしたのは、私はまだ「あいく」を使ったりしますが、若者はほとんど使っていないような気がしているからです。
「あいったいく」は「歩き回る」と言う事で、「旅行に行く」というような意味もあります。
「そこらじゅう あいったいったが やっぱり いちばん いいのは うちだね。 うちが いちばんだいね。」などと使います。
「そこら中に旅行に行ってきましたが やはり一番良いのは家ですね。 家にいるのが一番です。」というような意味になります。